MMAで契約体重を超過した場合、だいたい試合中止かキャッチウェイトの二択になります。
キャッチウェイトになったとき、階級をどう表記するかは2つのパターンがあります。
①本来の契約階級で表示(超過した体重を併記)
最近のUFCで多いのがコチラです。
たとえばフェザー級(145lbs)で一人の選手が4lbsオーバーしたとき、階級表記はフェザー級のまま149lbsであることを併記します。
MMAでは試合前にテール・オブ・ザ・テープ(Tale of the Tape)という選手のデータ比較表が見られますが、ここで体重を超過したことを表記しておくんですね~。
①のメリット
キャッチウェイトになる前の契約階級が分かりやすい
キャッチウェイトの表記にすると、元々キャッチウェイト契約だったのか、はたまた体重超過でキャッチウェイトに変更したのかが分からなくなります。
元の階級を表記すれば「この選手は契約体重をミスした」ということが分かりやすくなります。
後年に体重超過をされて敗けた選手の名誉を傷つけないという良さもありますね~。
②のデメリット
体重を併記しないと、超過ミスがあったことに気づかれない
一方で、体重を表記しないと選手が体重超過をしたことが分からなくなってしまう怖れがあります。
現に、Tapologyでは大会一覧のカードに体重超過が記載されていません。
選手ページには体重超過マークがついていますし、大会ページも詳細欄にはちゃんとミスした体重が書いてあるのですけれども、誤解が起きやすいと感じます。
②キャッチウェイトで表記
日本ではこちらが主流。元の階級ではなくキャッチウェイトを表記します。
上記の例に合わせると、キャッチウェイト(149lbs)と表記し、テール・オブ・ザ・テープにもミスした体重を併記することで、どちらがミスしたかを明記します。
②のメリット
試合を行った実際の契約体重が分かりやすい
キャッチウェイトの表記は、実際に試合を行った契約体重が分かりやすくなります。
実際、ミスをした選手がキャッチウェイトで更に二重ミスをする、なんてこともありますので、二重ミスをテール・オブ・ザ・テープに表記できるというメリットもありますね~。
②のデメリット
元々キャッチウェイトだったのか、ミスをして変更されたのかが判別できなくなる
体重を併記しないと、どちらの選手が体重をミスしたか分からなくなる
先述のとおりキャッチウェイトは元から決まっていた場合とミスで変更された場合の2つのパターンがあります。
キャッチウェイト表記だと元の階級は一切表記されないので、どちらのパターンだったか分からなくなってしまいます。
データを参照しようとした際、「2種類のキャッチウェイトが混在している」状態となるため分かりづらいです。
ミスの場合も、テール・オブ・ザ・テープのようにデータを比較して明記されないと、2人の選手のどちらが体重をミスしたのかが分からなくなってしまいます。
後年にキャッチウェイトとのみ書かれて、きちんと契約体重をクリアした選手にあらぬ疑いがかかってしまうのは名誉を傷つけかねないと感じます。
2つのパターンのどちらにもメリットとデメリットがあると思われます。
「当初からキャッチウェイトなのか、体重ミスで変更されたキャッチウェイトなのか」
「2人の選手のうち、どちらが体重をミスしたのか」
「ミスした体重は何lbsオーバーなのか」
どちらで表記するにせよ、下記の3つの疑問点に解答がきちんと行われることが大切でしょう!
後年のため、これからもMMAデータの丁寧な表記をお願いしたいです🙏🏻💖
おまけ
ちなみに、今年のUFCでは第3のパターンがみられました。
「階級を一つ上げてしまうことで、そもそも体重ミスがあった事実を帳消しにしてしまう」
というパターンです。
ジョゼ・アルドとケトリン・ヴィエイラの2人がこの対象者で、結果的に2人は元々の契約体重をどの程度オーバーしたか公開されませんでした。
ヴィエイラは停滞中のUFC女子フェザー級でわざわざ試合を組んでいましたし、どちらも無理矢理上げた感が強かったですね~。
要するに内々で交渉して体重ミス自体を無かったことにしてしまった、ということです。
裏でゴソゴソしてミスを隠したって感じで、何ともセコく感じる方法です😞
これが「裏ワザ」みたいに常態化すると、公平性を欠く嫌~な流れになりそうだな~と思いましたね…
杞憂に終わってくれると嬉しいのですけれども😖💦