マーク・"ザ・ローマン"・コステロは1975~85年の10年間に、当時黎明を迎えていたアメリカのフルコンタクト・キックボクシングの選手として活躍しました。
13歳から空手を習い、18歳からフルコンタクト・キック選手を目指しベニー・ユキーデスに師事してトレーニングを開始。総合戦績は27勝4敗。フルコンタクト・キックで2階級のアメリカ王座(ミドル級、スーパー・ウェルター級)を獲得しました。
そんな歴戦の雄、コステロさんがYouTubeチャンネルを作っていたことに気付いてビックリ!です。
チャンネルの動画は10年前くらいで随分と前なのですが、それでもビックリですね~😳
日本MMAの源流にも繋がる「マーク・コステロvs.佐山聡」(英語解説バージョン)も編集版が公開されていました!(↑の動画です~👆🏻)
「フルコンタクト・キックボクシング」は1974年にアメリカで始まったボクシンググローブと空手着(下半身のみ)を着用して行われる空手由来のキックボクシング・スタイルです。
日本やオランダとは異なるアメリカ特有の分脈を持つ事から、「アメリカン・キックボクシング」とも呼ばれたりしますね~。
PKAやWKA、WAKO、ISKAと認定組織はたくさんあり、それらの組織におけるルールとして「フルコンタクト」の名称が採用されるため、この名がつけられています。
いわゆる日本で有名な極真空手の「フルコンタクト」とは意味合いがちょっと違うんですね。
ちなみにアメリカでは件の極真スタイルを「ハードコンタクト」と呼んで区別しています。(ややこしや~)
古くはUFC第2代ヘビー級王者のモーリス・スミス、現代ではUFCで活躍するスティーブン・トンプソンやBellator MMAで活躍するマイケル・ペイジ等もフルコンタクト・キックをルーツに持つ代表的なMMA選手です。
軽やかなステップと鋭い空手ルーツの蹴り、そこにボクシングのボディワーク&多彩なパンチが組み合わさった独自のコンビネーションと懐の深さを持つスタイリッシュな闘い方で、フルコンタクト・キックはMMAでも非常にオリジナリティに溢れる強さを魅せてきました。
そんなフルコンタクト・キックにおいて、1970年代中頃から日本のAJKA(全日本キックボクシング協会、後のAJKF)と親交を深めたのが、WKA(ザ・ワールド・キックボクシング&カラテ・アソシエーション、1977年創立)でした。
上記の試合は、WKAがAJKAと共に開催した1977年の「格闘技大戦争」において行われました。
後にデミトリアス・"ゴールデン・グリーク"・ハヴァナスとの熱戦を経てフルコンタクト・キックのミドル級アメリカ王者となるコステロさん。
後にタイガーマスクとなり、初代UWFを経てシューティング(修斗)を創立する佐山さん。
そんな二人の試合は2分×6ラウンド制のWKAのフルコンタクト・キックルール、しかし佐山さんが一人だけ参戦するレスラーとして、投げ技も黙認的に認可されていた特殊な状況で行われました。
佐山さんは当時キックボクシングを習得途中だったそうで、得意技となる鋭いキックは既に健在ながら、パンチはぶん回し気味になってしまっています。一方で、序盤にコステロさんを裏投げ等でバンバン投げていく様は非常にタフさを感じますね~。
コステロさんは特殊な状況下で序盤はたくさん投げられちゃうのですけれども、投げ疲れた?佐山さんがガス欠すると一気にフック連打で波状攻撃を仕掛け、フックを防御しようと屈む佐山さんのボディへ膝蹴りを打ち込み何度もダウンを奪って完勝しました。
この試合は佐山さんがMMAの源流の一つとなる修斗を生み出すきっかけの一つとなったとも言われる試合で、MMAの歴史を掘っていく意味でも興味の尽きない一戦です。
一方で、海外の特殊な状況下で闘ったコステロさん側のコメントというのを聞いた事が無かったので、事実上の投げありルールに変わったこと等をどう思っているのかな?と思っていました。
そういった疑問を、↑の動画でコステロさん自身がかなりコメントしてくれていたので嬉しかったです!
コステロさんのコメントをめっちゃ雑に要約すると以下の様な感じです~↓
「佐山がWKAフルコンタクト・キックのルールに無い掴みをしてきた事には驚いた」
「当時の彼(佐山)はキックボクシングを未修得であり、それは私にとって幸運であった」
「当時まだ彼の得意分野では無かったキックボクシングのルールで闘ったシュートファイティングの創始者、佐山を尊敬している」
特殊な状況でフィニッシュできなかった事を無念としつつも、当時キックボクシングが修得しきれていない状況で闘い抜いた佐山さんへの敬意を感じるコメントをされていましたね~(ほっこり)
10年前当時にはMMA選手のスパーリングや、柔術もたしなんでいるとも語っていたコステロさん。
現在もお元気でいてくれる事を願いたいです!👍🏻✨
それにしても↑の英語解説の人、めっちゃ「相撲!」って言うのが面白いです(フフッてなる)
佐山さんは相撲ファイターだった…?(ちがう)