※閉館の瞬間です(´;ω;`)

 

渋谷のミニ映画館、「アップリンク渋谷」がつい1週間ちょっと前に閉館したという話。

いろいろと切ない気持ちが湧いてきます…(´;ω;`)

 

 

 

「アップリンク渋谷」と出会ったのは2010年前半くらい。

当時は渋谷に能を観にいったりしていて(素晴らしい能楽堂があるのです~)、その過程でボクシングをテーマにした「フェイシング・アリ」という映画を観たのが始まりでした。

 

 

「フェイシング・アリ」は「モハメド・アリの人物像を、アリと戦った歴戦のボクサーたちを語り部として描き出す」という面白い視点のドキュメンタリー映画でした。

 

それからは、「アップリンク渋谷」は渋谷に行く新しい目的の一つになりました。

南米チリのドキュメンタリー映画「光のノスタルジア/真珠のボタン」も想い出深い映画でした。

 

 

「アップリンク渋谷」とは、海外や国内に関わらず「独創的な視点」や「埋もれがちな視点」を持った映画をたくさん上映してくれた映画館であったと思いますし、そこが好きでしたね~。

 

こじんまりとしたビルの中に、レストランと小規模シアターが3つほど。

シアターの中も20~30くらいの椅子が並べられた手作り感のある雰囲気。

そんな中で、なかなか大型映画館では出会えない映像ソフトや本が売っている穴場。

「映画の世界」に浸れる空間として、「アップリンク渋谷」はいつしか渋谷に向かうメインの場所の一つになっていました。

 

※「アップリンク渋谷」の椅子が販売。こういった所からも独特さが分かりますね~(郷愁)

 

その後、「アップリンク吉祥寺」等の姉妹館も生まれていった中で、2020年にパンデミックの影響により「アップリンク渋谷」も休館を余儀なくされました。

そして、その最中で元従業員の方々によりアップリンク代表へのパワー・ハラスメントの訴えがあったことも非常にショックな出来事でしたね…。

 

 

※アップリンク代表への訴訟は和解となったものの、まだまだ根深さを感じます…

 

そういった無念や失望感を感じた後に訪れた「アップリンク渋谷」の閉館。

いくつもの良き想い出と、それを純粋に語ることを憚られるような気持ちになる現状。

沈痛な気持ちを抱えながら、それでも「ありがとう」の一言を言っておきたかったです。

 

※深夜に観て寝落ちしちゃった「サウナのあるところ」。寝落ちも気持ちいい素敵な空間でした…✨

 

私は「想い出の場所」が幕を下ろす時、いつもその場所にはいないのだなぁ…と感じたりします。

何度となく足を運んだ想い出の「ディファ有明」も、閉館は粛々と遠くから見守っていました。

最後だからと躍起になる事もなく、「あなたも、わたしも、このままで」という気持ちでいることは自分らしさだと感じるのですけれども、一方で手の届かない所で大事なものの灯がフッと消えてしまったような寂しさも、少し心を撫でていくのでした。

 

あぁ、最後に「迷子になった拳」を観ておけばよかったかなぁ…;

そんなちょっぴりの後悔を残しながら、改めてお別れをしたいです。

 

「アップリンク渋谷」、ありがとうございました!