訃報によせて | 子宮頸がん?高度異型成?ママは負けないぞ!

子宮頸がん?高度異型成?ママは負けないぞ!

2012年3月、人間ドッグで引っかかりました。2012年4月、円錐切除。愛する旦那さんと1歳の息子のために、ママは負けないぞ!

病気が発覚したころ、闘病していた人が亡くなった。


咽頭がんで、抗がん治療中だった。

髪の毛が剥げてしまって(もうお年だから違和感なかったけど)

びっくりするくらい細くなって、でも笑ってた。

「俺は気持ち悪いのにさー、医者が数値が下がって喜んでなんかムカつく」と

治療を冗談にして笑って、よくしゃべってた。


手術が決まって、まだ追加治療もわからなくて、

絶望というか、失望というかの底にいた私には、

笑って治療のことを話せるその人がすごく光って見えて、

その人を思い出すことが前向きな気持ちになることにつながってた。


私は追加治療も必要なくて、日常生活に戻り、

その人も楽器は難しいからと練習に来なくなって、

忘れていたわけじゃないけど、日常が流れて。


でも私の中では、光ってるその人しか存在してなくて、

姿が見えなくなっても、楽器は無理でも生きていると思ってた。

相当悪いのは知ってた。でもなんかそう思ってた。

家でゆっくりする生活をして、ニコニコ先生に悪態ついてるだろう、

私が見たときみたいに。いつもみたいに。


だから、実は半年も前に亡くなっていたことを知って

ショックで、ショックで涙が止まらなかった。

そんなに親しかったわけじゃないので、周りはびっくりしただろう。


親しかったわけじゃない。でも、支えてもらってた。

虹の橋を渡った向こうで、きっと悪態ついてるだろう。

「たいして親しかったわけでもないのに、グズグズ泣いて」

でも、きっと笑って「お前は生きろよってことだよ」と言ってくれてるだろう。


発見の早さの違いだけで、

私とその人はなにも変わらない。


私は生きている。生かされている。

毎日起こる小さなイライラに流されず、

今生きている幸せと向き合って生きていこう。