曹丕・曹植の兄弟が面白い。
彼ら二人を紹介するには、曹操を2で割ったというのがいいかもしれない。

曹丕は早々に戦場にて功を立て、曹植は詩歌で名をあげるという好対照でありました。
ふたりの兄弟中はさほど悪くなかったのですが、二人を取り巻く環境が、彼らを引き裂いたのでしょう。
つまり、後継者争いですね。
弟・曹植は自身に戦争の才がないことを早々に悟り、本当に後継者にふさわしいのは曹丕であると度々公言していました。
その証拠に、「詩文などは後世に何も残さない。男子たるもの戦場で功をあげて初めて名を残すのだ」という言葉を残しました。これは若くして戦場を縦横無尽に駆け巡っていた曹丕に対するコンプレックスなのは明白でしょう。

そしてその逆に、曹丕もまた弟に対してコンプレックスを抱いていました。
「詩歌や文というのは未来永劫残るものであり、そうしたものを書けるものこそ、歴史に名を残すのだ」と語っています。
曹丕自身も詩歌には通じ、剛直な印象の強い詩を好む曹植に対して、優しく優美な詩を好んで詠み、高評価を得ています。しかし、詩聖と謳われた弟には及びませんでした。

このあまりにも対照的な二人が手を合わせれば、父以上の功績を残せた事でしょう。
にもかかわらず、時代は二人を引き裂き、結果的にふたりを争わせたのでした。

ある意味凄い遺産を引き継いだため、二人のこの結果は必然だったのかもしれません。