最近、TVで良く宣伝している「エアドック」という空気清浄機について、「CS発症者は使えるのでしょうか?」という質問をもらいました。

答えは、化学物質過敏症の患者さんで、ニオイに敏感になっている人には使えません。ホコリ、粉塵、PM0,1、ウイルスなどの超微量物質まで、高電圧フィルターに付着させるようですが、なぜか?副産物(化学反応によるもの)として芳香臭が機械の中から発生するようです。

 

そのため、四国に住むCSの男性は、10万円以上するエアドック3台使用しているようですが、本体の上に、大工工事で枠を作り、当社で販売している「活性炭30#フィルター」をカットして、エアドックの機械の上に、3枚重ねて脱臭フィルターとして使用している人がおります。(その活性炭シートで、電気分解した化学物質の副産物である芳香臭を除去しています。良いのか?悪いのか?何とも言えません)

 

この活性炭フィルターの能力の寿命が2~3か月なので、その都度取り換えているようです。毎年6万円近い金額を出して、30#活性炭フィルターを購入してくれますが、今年は値上げとなりますので、当社の活性炭入り、CS患者専用の空気清浄機を購入した方が、安上がりで性能が良いと思うのですがね??

 

また他には、使っている人からの感想では、柔軟剤のニオイなどは殆んど効果がなく、取らないので役に立たない!という意見もあります。が、しかしこの機械は、ホコリを取るのが主な目的なので、用途によって使い分けるしかありません。

問題は、芳香臭が出るのでCSの人は使えないケースがあるようです。

 

また、CS患者に営業をかけている空気清浄機のあるメーカーでは、下記のようなことをうたっていますが、柔軟剤などで使用されている化学物質を光触媒で分解することはできません。

 

「反応器には吸着剤と酸化チタンを組み合わせた新開発の光触媒リアクターコアを搭載しており、活性炭に引きつけられたVOCを特殊酸化チタンで効率よく分解することでVOC濃度を限りなくゼロに近づけることができます。」

 

このメーカーの商材をレンタルして使用したCS患者さんからの話では「CS患者さんが思ったような空気濾過が出来ない、特に柔軟剤などのニオイは取れない」という声を何人も現に聞いています。

光触媒の空気清浄機で、室内の空気が良くなったと感じる人は、シャープのプラズマクラスターやダイキンの電気分解の空気清浄機でも効果を感じるぐらい、CSが軽い人が多く、極端な話、ファブリーズを撒いて洋服や室内のニオイが消えたと感じる人と同じと考えた方が良いと思います。

 

CS患者さんが感じる感度(化学物質やニオイ物質を感じ取る)は、そんなに甘い世界ではありません。光触媒による空気清浄機は25年~30年前にかなりはやりました。私も環境メッセなどのイベントに行きますと、この手の空気清浄機の出品が少ない時でも10社を超えていましたが、今では全く、目にすることが無くなっていますした。

 

その理由としては、あまり効果が得られないというのが現実です。まして一般に生活している人の、100倍1000倍の臭気感覚となってしまっているCS発症者には、まず満足のいく脱臭機能を光触媒で得ることは不可能でしょう。

私も20年以上前に、モニターとしてCS患者用の光触媒の空気清浄機を使用したこととがありますが、殆ど効果は感じられず、機械の中から何か芳香臭のような香りが出て来ていました。半年ほどテスト的に使用しましたが、無意味でした。

 

その後、北里大学と三菱の子会社が開発製造した、CS患者専用の空気清浄機を購入して利用し始めましたら、外部から侵入する空気汚染の除去に手ごたえを感じました。活性炭で空気を濾過するということが、一番と感じた瞬間です。

その頃は、アメリカから輸入していた空気清浄機、ダストフリー(神戸)という商材もありましたが、まだまだインターネットですぐに情報を取れる時代ではありませんでしたので、CS発症したばかりの人間には過酷な時代でした。