来年度の自分への参考のため、あわよくば口述試験対策のために再現答案とその解答プロセス的なものを残しておきます。
またこのブログを偶然見てくれた方の参考になれば幸いです。
※23年2月11日得点開示追記 52点
※参考にKECの解答例を並べてます
(KECにした理由:特に深い理由はないですが、いちばん早かったため)
■問題用紙を破ってページ数を上部に記入 0〜1分
■与件文を荒読 1〜3分
技術的強みがあって、生産面と生産計画面で問題があり、ロットサイズが過大で、紙ベースの情報のやりとり。
新規で高価格帯製品を拡大。
ここまではいつものパターンぽいと確認。
最終段落がデータ関係、さらに最終文章で「かなり小ロットになる」の「かなり」に違和感を感じた。
540字なので事例Ⅱよりもさらに急ぎめで書き始めることを意識。
■設問解釈 3〜10分
■与件文読解 10〜25分
■解答メモ 25〜37分
第1問
2020 年以降今日までの外部経営環境の変化の中で、C 社の販売面、生産面の課題 を 80 字以内で述べよ
再現答案
販売面は①市場成長性と自社の強みを考慮して高価格な製品を拡販②見込生産の需要予測、生産面は①ロットサイズを発注データに合わせて適正化②リードタイムの短縮化。78字
参考:KEC解答例
<設問解釈時>
強みではないことに驚く。
解く順番が悩ましかったが、最初でもいいかと考えた。
(実際は第5問、第4問、第1問の順番)
時制の「2020年以降」をチェック。
解答構成案:販売面は①〜を〜する事②〜する事。生産面は①〜する事②する事。
<与件文読解後> 51〜56分
2020年以降という制約条件に合わせると第13段落以降と考えたが、第3段落の2020年からの感染拡大は見逃していた。
結果的には第3段落は気にしなくてよかったと思われる。
販売面の②が悩ましかったが、ロットサイズが小さくなる事に対する対応が必要だと考え、需要予測の精度を上げるという案が思いついたが、変な文章になってしまった。
生産面は、技術承継を③にしようと思ってメモが残っていたが、優先順位が低いと考え見送って、第17段落の最後2つの文章を参考にまとめた。
再現率85% 自己採点14/20点
第2問
C 社の主力製品であるプレス加工製品の新規受注では、新規引合いから量産製品初 回納品まで長期化することがある。しかし、プレス加工製品では短納期生産が一般化 している。C 社が新規受注の短納期化を図るための課題とその対応策を 120 字以内で 述べよ。
再現答案
課題は①金型製作期間の短縮化②プレス加工工程の段取り時間短縮化である。対応策は①設計担当者を専任化し、設計内容の変更や確認の為にCADデータを発注元と共有化②多能工化によりプレス加工工程以外の人員と段取り作業を行い、外段取り化する事、である。119字
参考:KEC解答例
<設問解釈時>
生産現場での短納期化に対する課題と対応策なので、お決まりパターンの平準化、多能工化、外段取化、ECRSのE「なくす」あたりをキーワードとして挙げる。
設問文が長いが、設問文だけでは方向性がわからなかった。
図を使うだろうと推測。
解答構成案:課題は①〜、②〜。対応策は①〜、②〜である。
<与件文読解後> 56〜71分
生産プロセスの図で分かれている通り、前半の「金型製作工程」で「2週間〜1ヶ月を要する」事を第6段落の最終文で確認。
長くなっている理由はその後の第7段落で「設計変更、仕様変更がある」とあったので、「発注元とのCADデータ共有」とした。
どうせなら3DCADまで入れればよかったという反省もあるが、3DCADを導入するだけの対応策よりはよかったと思う。
その後の担当が重複している部分に対して「専任化」を加えた。
後半のプレス加工について、第8段落の「若手の養成」は将来に向けた課題であり、現在の課題ではないので見送り。
第10段落で「長時間の段取り作業を一人で行っている」とあったので、当初考えたキーワード通りに多能工化で他の工程から応援に来てもらって外段取化とした。
ただ、少しこの部分の表現が稚拙になってしまった。
再現率90% 自己採点14/20点
第3問
C 社の販売先である業務用食器・什器卸売企業からの発注ロットサイズが減少して いる。また、検討しているホームセンター X 社の新規取引でも、 1 回の発注ロット サイズはさらに小ロットになる。このような顧客企業の発注方法の変化に対応すべき C 社の生産面の対応策を 120 字以内で述べよ。
再現答案
対応策は①月販売予測を元にプレス加工工程までの見込生産を適正なロットサイズで実施し②X社で集計された発注データを元に製品部品組付以降の受注生産を実施するモジュール生産方式を取り入れる事で、小ロット化に対応する。104字
参考:KEC解答例
<設問解釈時>
小ロット化への対応策なので、セル生産方式、多能工化というキーワードを想起。
「さらに」小ロットになると設問文に書いてあるので、通常の策では対応できないのではないかと予測。
解答構成案:対応策は①〜、②〜、③〜をし、小ロット化に対応する。
<与件文読解後>71〜79分
X社との新規取引にも設問文で触れているので、第13段落以降で探す。
最終17段落で「かなり」小ロットになる、とあり、変な表現だと思い、その直前の「納期は発注日から7日後」という部分からも単純に週次で計画立案を短サイクル化して解決するとも思えなかったので、最初に想起したセル生産方式の方向で考えた。
また、この前に書いた第2問は生産現場、2番目に解いた第4問は生産管理の問題と切り分けしていたので、第3問は生産方式の問題だろうと想定。
第9段落で「プレス加工」の後に「製品部品組付」の加工をし、第11段落で「プレス加工」だけが立案され、とあるので、「製品部品組付」は受注生産にすれば対応できると考えた。
となれば、前半の「プレス加工」は仮の情報をもとに見込生産となる。
受注生産と見込生産が混在した生産方式によるデカップリングポイント、と書こうと思ったけど、日本語がうまく繋がらないので、攻めすぎかと悩みながらも半加工したものを在庫して顧客の注文に対応しやすくするという意味でモジュール生産方式とした。
もう1点何か書いた気がするが思い出せず。
ちょっと攻めすぎな解答になったので、無難に生産計画の部分も触れとくべきだったかもしれないが、第2問で時間をかけすぎて時間が足りず。
ただ、生産プロセスの図をわざわざ入れている意味は生産方式を分けるというのを伝えるためだと思う。
再現率80% 自己採点12/20点
第4問
C 社社長は、ホームセンター X 社との新規取引を契機として、生産業務の情報の 交換と共有についてデジタル化を進め、生産業務のスピードアップを図りたいと考え ている。C 社で優先すべきデジタル化の内容と、そのための社内活動はどのように進 めるべきか、120 字以内で述べよ。
再現答案
内容は①商品企画と月販売情報②X社で週次で集計される確定納品情報③在庫量から差し引いた発注データである。社内活動は①X社からの情報を社内で交換と共有をし、専任の担当者が一元管理した上で②全社的計画を立案し、進捗管理等で生産統制を徹底する事。119字
参考:KEC解答例
<設問解釈>43〜51分
IT系の問題だから、生産管理寄りだろうと想定。
デジタル化の内容だから、与件文に内容があるだろうと想定。
解答構成案:内容は①〜情報を〜する事、②〜情報を〜する事。社内活動は①〜、②〜。
社内活動の意味が設問文からではわからなかった。
答えやすそうだから時間をかけないように解くと確認。
<与件文読解後>
最終の第17段落にX社からの情報が何点か挙がっていたので、迷っている時間はないと考え、ほぼ抜き出し。
後半の社内活動もよくわからなかったので、社内ですべき事と考え、パターンにはめ込んでDRINKと生産管理のキーワードを並べた。
何だか薄っぺらい解答だが、無難といえば無難にまとまった。
再現率95% 自己採点14/20点
第5問
C 社社長が積極的に取り組みたいと考えているホームセンター X 社との新規取引 に応えることは、C 社の今後の戦略にどのような可能性を持つのか、中小企業診断士 として 100 字以内で助言せよ。
再現答案
新規取引は①アウトドア製品需要増の機会を捉え、高い金型製作技術の強みを活かし、X社のコスト低減や生産性向上を可能とし②B社のプレス加工製品の稼働率も高まる為、高価格製品を拡大させ収益向上を図る。98字
参考:KEC解答例
<設問解釈時>37〜43分
キーワードは特に思いつかなかったが、強みを活かして機会を捉えて戦略に沿って売上向上、のようないつものパターンと想定。
「可能性を持つ」というのが意味がわかりづらかったが、過去問のパターンで「可能性」はあまり意味を持たないと考えたので、時間をかけすぎないように注意した。
第5問がいちばん解きやすそうだと判断し、最初に解くと決める。
解答構成案:新規取引は①〜が〜となり、②〜、③〜。それにより〜の戦略に〜の可能性を持つ。
<与件文読解後>
強みは第2段落の「高い金型製作技術」より抜き出し。
そのすぐ後の「コスト低減や生産性向上に結びつく提案が可能」という部分も抜き出し。
第14段落で「X社が仕入れ価格高騰が懸念されるから生産委託先をC社に変更することを検討した」という部分も解答根拠とした。
機会も第14段落の「アウトドア商品によりX社の売上が順調に推移」という箇所からほぼ抜き出し。
後半は第16段落の「今後高価格な製品に拡大することも期待」とあり、売上だけでなく収益性も上げるべきと考え、自社の稼働率が高まることで収益向上を図る、とした。
少し抜き出しすぎたことと、「可能性」という問いに答えられてない事が反省点だが、第1問〜第3問に時間がかかりそうだと想定していたので、深追いせずに第4問に移った。
再現率95% 自己採点16/20点
全体としての反省
切り分けが出来すぎなほど出来ましたが、実際に合っているかはわかりません。
特に第3問が気になりますね。
このブログを書いた11月8日時点では第3問を生産方式で答えている各予備校の模範解答はないので、自分が間違っている可能性が高いです。
ただ、本試験中、時間のない中においては根拠を持って解答できたと思っています。
結果はどうあれ、事例Ⅰ〜Ⅲの中ではいちばん手応えがありました。
全体再現率90% 自己採点計70/100点 ※得点開示52点
以上、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。