ジョンレノンを撃ち殺した犯人は、
次に照準をオノヨーコに合わせ
引き金をひいた。
「あの日、ジョンが撃たれたすぐあと、
こちらに向けて弾が飛んでくるのが見えました。
本当に一瞬のことでしたが、
弾が向かってくるのが見えたんです。
横にずれていたから私には当たりませんでした」
オノヨーコさんは、
1980年12月8日、
あの日のことをこう回想しています。
当時は、ふたりで多くのを語ったベッドにひとり横になると、
涙がでてくるばかりで、立ち上がる気力すらもてなかったそうです。
ごはんも喉を通らない。
しばらくはジョンが好きだったチョコレートしか口にすることができなかったとか。
それまではオノヨーコさんはチョコが大嫌いだったのに……。
ジョンレノンが亡くなったあとの
オノヨーコさんのもとには、
追い討ちをかけるように、いろんな人がイヤなことを言ってきたそうです。
でも、ここはなんとしてでも耐えないといけない。
息子ショーンのことを思うと、
「絶対に生きながらえなくてはいけない」と思えた。
しかし、前へ進もうにも、
彼女の足をひっぱろうとする人たちが多数で、
どうにもこうにも動けない感じだったんだそう。
このままでは自分がだめになってしまう……
そんな精神的にギリギリのときに始めたのが、
「Bless」だそうです。
「 Bless you, Jack Blessyou Norman, Bless you Fred……」
夜ベッドの中で、頭に自然に浮かんだ名前を「Bless」していくのです。
「Bless」=祝福です。
「おかしなもので、口をついで出てくるのは私に対して
嫌がらせや誹謗中傷をしている人たちの名前ばかりでした。
『なんでこんな嫌な人たちばかり祝福してるんだろう』
と思いながらも続けました」
すると、1週間ほどした頃、
気持ちに変化が現れたとか。
嫌がらせをしたり、
自分を傷つけようとした彼らに対する恨みが薄れてきたのだそうです。
すると、同時に不思議なことが起きた。
攻撃していた人たちが忙しくなったり、
彼女に向けられていた嫌がらせの矛先が鈍ってきはじめたのだとか。
「その出来事の中で、ひとつ気づいたことがあります。
『私の体をメチャメチャにしていたのは、自分の中にある恐怖や怒りなんだ』
ということです」
「Bless」
人のために祈っていたつもりだったけれど、
自分の中にある恐怖や怒りを追い払うことだったんです。
「Bless」=祝福
相手に祝福を送ることは、
自分に祝福を送ることと
イコールなんだと思います。
わだかまっている人がいるなら
その相手に
1週間、祝福を送ってみよう。
それは自分を祝うことになります。
Bless you
※記事をそのまま抜粋させて頂きました