我々とその隣人との間に、永遠の平和を求めようとすば、我々の心を愛に浄め、同情に温める他に道はない。
しかし日本は不幸にも、刃を加え、ののしりをあたえた。これが果たして相互の理解を生み協力を果たし、結合をまったくするであろうか。
いな、朝鮮の全民が骨身に感じるところは限りない怨恨である、反抗である、憎悪である、分離である。
独立が彼らの理想となるのは必然な結果であろう。
彼らが日本を愛しえないことこそ自然であって、敬いうることこそ例外である。
(柳宗悦「朝鮮人を想ふ」
『読売新聞』1919.5.20 - 24)