さぁ、お立会い、お立会い!
今宵、お目にかけますのは
浮世の因果を背負わされ
漫ろに這い出る忌み児に祟り児
揺らぐ手足も持たずに産まれ
泣き声震わす舌すら抜かれ
脳天撫でる暗雲を
乳母と慕って浮かべる笑みの


おお、


そのおぞましさ!


見たい奴だけ寄っといで


森のね、奥の奥にあるんだ。そのサーカス
座長は大きな目に高い背、10メートル


キャストはみんな愉快、 容姿 (かたち)は変だけれど
とってもたのしいんだ!暗い森のサーカス!


二つあたまミセモノ、異形の歌姫に
冷たいもの食べるの、青いけものが


望まれて生まれてきたわけじゃない この身体
なんでそんな目で見ているの 顔が腐ってく


「苦しいよ苦しくて仕方がない」と
彼女は言ったんだ それでもこのサーカスは続くんだ


えいえんに!


楽しいよ楽しいよ このサーカスは楽しい
腐った実 熔ける目に  爛 (ただ)れた肌が映るの


死にたいよ死にたいよ ここから出してください


「それは無理なこと」と誰かが言っていた気がする。


歪んだ躯にゃ曲がって伸びる
行灯照りの通りを這えば
道行く誰もがその名をまさぐる
この子にゃひとりで蹲る
影の高みはあっただろうが
腰を並べて語らう友は
後にも先にも一人もおらず
さぁ、お立会い、お立会い!
見たい奴だけ寄っといで
見たい奴だけ寄っといで


(暗い森へ、寄っといで)


楽しいよ