女性目線、避難所に 「授乳室やトイレ足りない」
産経新聞 [3/28 15:28]
市民団体などの指摘(写真:産経新聞)
東日本大震災の被災地で当面の課題となる避難所対策について、阪神大震災の被災地支援などに取り組んできた市民団体や研究者らが「女性、母親に必要な生理用品や紙おむつなどの物資不足が予想される」と指摘している。長期化する避難生活では、トイレや授乳室などが足りずにストレスを抱える女性が増えることも想定され、避難所の運営に女性の視点を取り入れる重要性を強調している。

「トイレや授乳室の不足に加え、子供がいると周囲に気を使うなど、避難所では女性の多くがストレスを抱える」

NPO法人「女性と子ども支援センター ウィメンズネット・こうべ」(神戸市中央区)の正井礼子代表は強調する。

同法人は、阪神の被災地でドメスティックバイオレンス(DV)で傷ついた女性の支援に取り組んだ経験があり、震災によるいらだちや過労、精神的なストレスが、夫からのDVや、親からの児童虐待といった形で、弱い存在に向けられる傾向があるという。

避難所では、トイレや授乳室の不足に加え、着替えの場所がないなどプライバシーも守られない。正井代表は「女性にとってプライバシーが大事だということを、多くの人に理解してもらいたい」と訴える。

一方、発展途上国でも女性支援に取り組んできた国際協力NGO「ジョイセフ」(東京都新宿区)は「避難所では女性に必要な物資が全く足りない」と説明する。

着の身着のまま避難したため生理用品や紙おむつ、哺乳瓶などがなく、同団体は「水や電気などがない中では、女性も遠慮して、なかなか要望を言い出せない」と話す。

ジョイセフは震災直後から義援金の募集を開始。25日までに4千万円以上が集まっており、岩手・宮城両県に生理用品や紙おむつ、マスクなどをトラックで搬送するなどしている。

災害時の避難生活に詳しい武庫川女子大の柏原士郎教授(建築計画学)は「生活の当事者が何を求めているかを注意深く聞くことで、女性も安心感を与えられ、ストレス軽減につながる」と指摘、避難所に女性の立場を代表するリーダーを置くよう提言している。


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