今年の雪解けの早さは新記録だと思う。
下界からみる大雪の山並みの残雪は急激に日々なくなっている。
5月で7月の山の風景に驚いたな。
週明けから大雪山黒岳石室の仕事が始まるが、山小屋の周辺はもう雪がない。
例年ならば軒まである雪が全く無いのだ。
登山道もかなり雪解けが進み夏道がでているだろう。
歩荷をするには気温が高すぎる。
そして、雪渓を直登できないというのが辛い。
夏道となると、雪渓の踏み抜きや枝に荷物が引っかかる等の細かな支障がある。
それと、道が蛇行して上がっていくので長くなる。
6月9日、大雪山黒岳石室の仕事が始まる前日に、中途半端にここまで書いて放置していた。
今日が6月18日。
黒岳石室の荷揚げ等で9日が過ぎた。
明日で10日目である。
兎に角暑い。
晴れると直射日光を遮るものがない。
暑さに弱い私は一気にバテてしまう。
「来年からの荷揚げは、見直さなければならない。」
荷物を背負い、一昔の真夏の陽気の夏道を歩きつつ考えていた。
全身から汗がしたたり落ちて、バテて足が上がらない。
なんとも情けないと思いつつ、「これからの真夏の登山は危険である」と悟った。
熱中症、脱水症、等の危険が伴う。
真夏の山の風景は、陽炎と霞で透明感はない。
これからの夏山登山とは、山伏の苦行でしかない。
そう思い、皆に提案した。
「来季からの石室の荷揚げは暑いので5月に行う。1週間以内で終わらせて、一度終える。」
今のところ異論はない。
今年よりも3週間早く荷揚げだけをする。
問題は、置き場である。
その問題をクリア出来れば涼しいうちにある程度荷揚げが出来る。
そう思って、本日19日に荷揚げをした。
暑さだけじゃないね、去年よりもまた一つ年をとっている。
筋力も落ちている。
単に年取って体力もないということなのだ。
情けない。
今年の荷揚げで「糞塚」をみた。
見たくてみたわけではない。
ある日、真冬に登山をしたグループの排泄物の塊が出できたのだ。
8合目の上の登山道に突然現れた「糞塚」。
下山してきてあの匂いで気がついた。
敢えて、柄という言葉を使っているので、その量は想像できると思う。
真冬に黒岳でクライミングをした方々と推測する。
テントを張ったのはクライミングをする壁の下、8合目の上。
雪を掘り共同トイレを作ったと思われる。
パーティーのみんながそのトイレを使ったのだろう。
そこを離れる時に雪で埋めた。
春に雪が溶けて現れた。
一人二人の量ではない。
使用後のペーパーもね。
海外の方々のものかもしれない。
夏道の上となる場所だったのですぐに気がついた。
まだまだ、携帯トイレは普及していないのだ。
登山者が増えると山は汚れる。
全くもってその通りだと思う。
おっと、この週末が小屋開きだ。
山開きは来週の土曜日だ。
今週末の石室の小屋開きまで、登山道の雪はかなり減るだろう。
登山道に現れる雪渓も小さく短い。
さらに数日あるので雪はとける。
山開きの時は、もうないと思う。
この時期で登りも下りもTシャツと短パンだ。
雪もないので、スパッツもしていない。
しかし、スニーカーはやめた方が良い。
足が濡れるし、滑る。
毎年、黒岳で滑落があるのは6月の荷揚げシーズンだ。
靴は重要だと思う。
長くなり、何を書いているかよくわからなくなったのでやめよう。