今年から黒岳石室で働いている青年がいる。

呼び名はジェラ。


20代のスペイン人だ。


バックカントリースキーが好きで上川町に住み着いたと言う。


ただ住み着いたわけではない。


何と!中古の家(250坪付き)を買ってしまった程の筋金入りだ。


体も大きく、筋肉質でがっしりとしている。


顔も良い。


「はっはー、これは、石室イケメンメンバー仲間入りだな❗️荷揚げも委せよう!」と初めて会ったときから思っていた。


石室イケメンメンバーは、代表U5を筆頭にKgがいる。


そして、荷揚げスポットで働くNmさんに新人のジェラとなる。



     今年の6月初めからの山小屋開け作業期間中、狭い管理人室にイケメンメンバー4人と私にMmさんの6人で生活していた。


ある夜に、今年の作業開始の食事会を行った。


その時、ポツリと私が「おお!イケメンメンバー勢揃いだね!


そっちの4人と、この辺りに見えないラインがあるね。」と酒を飲みつつ言うと、みんなニタニタ笑ったいた。


すると、間髪入れずに一人が食いついてきた。


Mmさんである。


「そのラインは、違うから❗️


そこじゃなくて、ここにあるから❗️」と身振り手振りで抗議してきた。


「イケメンメンバー4人と俺は同じグループだから!


1人と5人なの!


一人だけ別❗️人種が違うから❗️」


そう強く講義してくる。


「そうかな?あなたと私は、単なるオッサンでイケメンメンバーではないんだけどね。」


と、私が返すと、


「違う違う!あなたとは一緒にされたくないから!


しないでくれます❗️


俺はこっちのメンバーだから!」


と、Mmさんは強く反論してくる。


他のイケメンメンバーは、皆ニヤニヤして見ている。


「そうかな?」と思いつつ、Mmさんがそう言うならまあそうしておこう!と心の中にそっとしまった。


「どっから見ても、Mmさんは、鉄人だけどオッサンなんだよな。


Nmさんは、最年長だけど目茶苦茶見た目が若いし、顔もスタイルも良いんだよね。


それで体力あるしね。


鉄人Mmさんも、Nmさんが年上なのでNmさんには敬意を払っている感じがするね。


Mmさんは、俺よりも1つ学年が上だし、ニセコヒラフでも一緒にスキーパトロールしていたから、俺には何でも話しやすいのだろうな。」


と、心の中でブツブツ一人ごちていた。


すると、ジェラが「この中で一番年上は、〇〇さん、アナタでしょ?」と私を指さしてきた。


「オー❗️」 


「えっ❗️」というみんなの声。


そう見えるんだな。


仕方なし。


「よく見ると、年齢順にテーブルを囲んでますね。」とU5が話す。


おお!まさに偶然にも年齢順に座っていた。


「〇〇さん、あなたが一番年上じゃない?」とジェラが私に向かって更に質問してくる。


「上から3番目。一番年上に見える?」と私が返すと、「そんな感じがした。仕事してて、そう見えた。」と言う。


ああ、ここで長々と働いているからな。


オッサンがいると、若い人たちが働きにくいかな?引き際を考えた方が良いかもしれないな、

と思った。


「なあ、ジェラ、俺はもう少しここで働いても良い?」


「OK!OK!」と笑顔でジェラが答えてくれた。


「ありがとう。」


いっそのこと、30代のイケメンKgが中心となって、ここで働いてもらっても良いのだ。


オッサンはサポート役か、工事作業専門でも良いのだ。