タナカの新機構ガスカートリッジタイプリボルバーのカシオペアシステム搭載のS&W M500 8-3/8インチだ。タナカはガスリボルバーにペガサスシテムを導入しオートマチックを凌駕するパワーを持たせ、新しいガスガンマーケットを開拓したが、ペガサスシステムはシリンダー内部にすべての発射構造を内包するため(そのためにパワフルで多弾になった)、リボルバーの最大の特徴であるカートリッジのシリンダーからの着脱・・・すなわちライブカートリッジ方式にできない制約を持っていた。このCASYOPEA-カシオペア-システムはカートリッジにチャンバーとガスチャージングタンク機能をもたせ、ライブカートとパワフルというアンビバレンツな両者をうまく統合した。しかも改正銃刀法に配慮し野無法図なパワーカスタムができないようにセンターファイヤー方式をとらず、カート前面からバルブを開放する構造を採用しており、作動のリアルさと高い安全性を確保し、エジェクターもライブ作動し、実銃風の確実な排夾が可能である。またペガサス→カシオペアと星座風あるいはギリシャ神話風のネーミングも格好良いではないか。さて500SWマグナム弾は世界最強の拳銃弾でデザートイーグルの44マグナム弾の約3倍、M92F9mmパラベラム弾の5倍の威力を誇るといわれる。その世界最強の500SWマグナムを発射するプラットフォームとしてスミス&ウエッソンがリボルバーの雄としての威信をかけて開発されたのがM500リボルバーである。エネルギー量の極端に高いカートを発射するため、強烈な常人には制御しがたいキックを持ち、実用性のない単に「世界最強ハンドガン」の称号のためのメーカーの自己満足的な宣伝開発のものと当初思われたが、予想をはるかに超えるセールスを記録し、市場からもグリズリーやヘラジカを一発で倒すことができるハンドガンとして好評を持って受け入れられたモデルとなった。タナカのM500も手に持ってみると桁違いのパワーを感じさせる巨大なバレル・シリンダー・フレームに圧倒され、これが世界最強の拳銃か・・・と思わず納得する力感にあふれている。そして巨大なカートリッジを一発ずつ装填するリボルバーならではのアクションにどっぷり陶酔できるのがうれしい。全長:385mm、全高:161mm、全幅:48mm、重量:758g(本体のみ) 914g(カートリッジ装填時)、装弾数:5発。メーカー希望小売価格20790円、予約価格15800円、7月中旬発売予定。写真はペガサス方式のM500で実際の商品ではありません。