それでは・・・第二部すた~とぉ
『その頃、土佐を離れた竜馬は・・・』って、違うかぁ。
走り出す前に私が見たものは・・・
そして・・・何故か奥さまのペースが・・・
クグッと上がったのです。
大体、急に急ぎだす時って・・・お腹が痛くてピンチとか、
約束の時間に間に合わないとか・・・相場は決まっています。
でも、すっ飛ばす姿を追走しながら見る限り、
我慢してる時特有の震えはなさそうだし・・・島に知人は、いないはずだし。
まぁ、追いつかないわけがないと踏んで、かる~く追走。
ん?前で何か叫んでるような・・・。
「は・や・く・○○○方が、
ア・イ・ス・を○○。て・も・ら・う」
そういえば、島の名物ジェラートあったよなぁ。
今年のツールでアンディ・シュレックに起きた
チェーンが外れるということでもない限り、『余裕で追いつけるさ』
・・・などと思いながら、ポタリングペースでついていく。
(ゴール30メートル手前からのスパートで余裕やん)
一定の間隔を保ちながら海沿いの道を走る。
そして目標のお店の看板が視線に・・・
よっしゃスパートぉ
・・・と、その時・・・
・・・ん
前を走る奥さまが、何かを落とした。
コロコロ転がる何か・・・。
思わず急ブレーキ。
・・・ 私が見たものは・・・何より私が大好きな・・・
思わず自転車を止め、見とれた瞬間、私の耳に・・・
『ゴール』という奥さまの声が。
力なく、敗北を認める私。
そして・・・
実は、この作戦・・・過去に私が奥様に仕掛けたもの。と・ほ・ほ・・・。
しまなみ海道1STステージ・・・私、惨敗ッ。
でも、瀬戸田で取れたレモンとデコみかんのジェラートは、
敗北を忘れさせてくれるほど美味しかった。
しばし休憩の後・・・再び走り出す。
日当たりのいい山の斜面には、みかん畑に・・・柿の木・・・
季節を感じながら進んでいく。
心なしか・・・奥さまのペースが落ちているような・・・。
休憩を取ろうと自転車を見晴らしの良い休憩所に止める。
奥さま・・・「何だか頭が痛い・・・。」と・・・。
ここで、無理をしてもサイクリングは、楽しめないし・・・
今夜の宿がある瀬戸田に戻り、島を観光することに。
少し奥さまも落ち着いたので、まずは耕三寺博物館へ・・・。
国の文化財にもなっている潮聲閣を始め、平等院や東照宮陽明門を
模した建物に圧倒される二人。
見学を終えた時・・・ふと思った。
ひょっとして・・・奥様の体調不良の原因って・・・
そこで、案内所ですすめてくれた瀬戸田のカフェ・テラッセで補給を・・・
ワッフルと・・・生ジュース。
激ウマでございました。(瀬戸田は、素敵なカフェが数軒あるそうです。)
そして・・・回復ッ
楽しみにしていた『平山郁夫美術館』では、ゆったりとした時間が流れ
心にも栄養補給を完了ッ
しばし島内をうろうろ・・・。
4時過ぎに、この日の宿、大林宣彦監督の映画の舞台にもなった
『旅館住之江』へ到着。
まずは・・・お風呂が、旅の疲れをほぐしてくれる。
ここを選んだのは、瀬戸田の豪商であった堀内家の雰囲気のある建物と
地のものを使ったお料理。
待望の夕食の頃には、すっかり空腹な二人。
第二部を締めくくるのは、思わず『美味しい』と何度も唸ってしまった夕食で。
まずは、ビール・・・それから島のレモンを使ったサワー。
(これは、病みつきになりそう)
鯛、たこ、穴子、あわび、うになど、豪華なお造り。 南蛮漬け。
うまうま鮑に・・・ 蛸の子・・・(美味)
うには、甘みと、こくがあって最高。 蛸の煮付け・・・やわらか~い。
サザエでございま~す。今まで食べた中で一番の味。
サザエの肝・・・意外とあっさり味(美味しい)。 太刀魚の酢味噌和え。
『奇跡のオコゼ』と呼びたくなるような蒸し物 茶碗蒸し
プリプリたこの天ぷらと たこ飯と吸い物
味の説明は、乏しい文章力では難しいので・・・・
こんな説明でご勘弁ください。
『食べてる間・・・私、ずっと笑ってたような気がします』
こうして・・・しまなみ海道、最初の夜は、更けていくのだが・・・
部屋に戻った頃から
鳴り響く雷と
ザァザァ音を立てている雨・・・
それは、翌日からの苦闘を予感させていたのでありました。