下北からトラックでお客
下北方面からトラックを連ねて入場する人もあり三本木に店屋さんのパンやジュースが売りきれて八戸方面から追加を受け津軽からアイスクリーム屋まで来たということです。
一行は「イズミヤ」に宿を取り最初の晩御飯の後、テル菊が腹痛を起こし父は台所まで入って
「何を食べさせたんだ」
と怒鳴りこみました。
私も居合わせていたので、その怒鳴り声が腹に据えかね
「一人でアワビを五つも六つも食べたらだれでも腹も胃も痛みますよ」
と怒鳴り返したのでした。
一生懸命気を使っている板前や台所の連中が気に毒だったのです。
一行は二泊したように記憶しています。
斉下さん等がお宅に主だった人を招待して何人かの近い人たちと一緒に軽いパーティーを催したそうです。
翌日早速三遊亭古今馬が斉下さんの名前を巧みに織り込みながら司会をしたのでした。
さすが斉下ご夫婦うまく便乗したものと感心したことでした。
裏方ではいろいろ細かいことでいくつかのてんやわんやがありましたがどうやら盛会の内に終了したのでした。
話は違いますが今日十和田湖町の町会議員さんが所用で来られ皆さんに新聞を楽しみに読んでいます。
と言ってずっと前のことですが…と思い出話をしてくれました。
斎藤さんという方ですが彼が萩へ旅行した時、食堂でお酒を飲んでいたら白髪の紳士がきて、
「だいぶお好きなようですね。東北の方ですか」
と話しかけられたそうです。
「青森県の十和田です」
と言ったら
「それでは小笠原八十美さんを知っていますか」というので
「知っているどころではありません、私の家内が小笠原一族ですから」
と話したことから
「これは奇遇だ、私は別府で旅館をしています、熊谷という代議士です。小笠原先生にはひとかたならぬお世話をいただいています。ぜひ足を延ばして別府までおいでください。せめてものお礼にご案内しますから」
としきりに勧めてくれたそうです。
また、先日には見知らぬ若い人がちょっとした用事で見えた時、玄関先まで来て
「あなたが皆さんの新聞に書いている方ですか」
と言葉をかけてられました。
「おはずかしいことです」
と言葉を濁しましたが何か空恐ろしいことです。
つづく
