皆様お久しぶりでございますm(_ _;)m
さて。ひっさしぶりに書くにしては少し重い内容でございます。
少し前になりますが、手作り石けんで起こったトラブルに立ち合うことがございまして。
まず最初に申し上げておきます。私の立ち位置。手作り石けんにおいてこれだけは譲れないよ、という立ち位置でございます。2つあります。
1.苛性ソーダの取り扱いには充分注意をし、必要な知識は身につけておくこと。扱う上では決めた手順を守ること。
2.体にも環境にも良いかどうかわからないものを石けんに入れないこと。(酸化クロムだの酸化鉄だのという重金属系の色素などが主ですかね^^;)
1.については簡単です。だってそうしないと危ないんだもん。
2については・・・・・。あれこれ考えます。
冒頭に書きました手作り石けんでのトラブルは恐らくここに関係するものかと。法的手段にまでは発展しませんでしたが、それでもトラブルはトラブル。
もちろん使っている方が多いことも承知していますし、それで問題があり、その問題が大きくなった、という話を聞いたことはございません。今回も小さなもので終わりました。すなわち、作った相手に知らせることもないまま(これは被害を受けた本人の希望で)終わらせた、ということです。
コトの発端はまず私が手を故障して石けんを作れなくなりまして(;^_^A(←今はぼちぼち回復して作れるようになりました^^)
それまでずっと私の石けんを使っていた知人は「パコに頼むのは気を使わせる。ネットで見るとたくさん売っているし、買ってみよう。」と、あるネットショップで石けんを購入。
とても綺麗な、可愛い石けんで、届くのが楽しみだったとか。
そして届いてみると思った以上に可愛くて素敵。鮮やかな色が気分まで楽しくさせてくれる。喜んだ知人は早速お風呂で使いました。
そして・・・・。
肌の弱い知人はあっと言う間に全身に湿疹が。真っ赤にはれ上がり、痒くてたまらず、泣きながら電話して来ました。
「助けて。何でもいい、石けんを持って来て。洗い流したいから。」
何事か?と既に酸化している(^^;)石けんを持って駆けつけました。
「この石けんを使ったら、痒くてたまらなくなって・・・。」
色鮮やかな石けんを差し出した友人。
「・・・・・・・・・・重金属系色素だ・・・・・・・・・・。」
これが私の思い。一番初めに思ったこと。
美しい、鮮やかな色たち。酸化鉄・酸化クロム・ウルトラマリンも入っているか・・・?
「原材料書いてある?ちょっと見せて。」
知人がお風呂に入りなおしている間に原材料を確かめました。
ただし、個人の悲しさ、確かめると言ったって知人に確認しながら一つ一つ原材料をハネて行く、という作業を繰り返すだけのこと。何が原因で?まで特定出来るはずもなく、結果、残ったのが重金属系着色料であった、というだけのこと。
でも、他の材料は私の石けんとかぶっているものばかりだったので、結論から言えば彼女の肌は重金属系色素に耐性が無く、トラブルを起こしてしまうのだろう、今まで使ったことが無いから知らなかったのだろう、と。
だから私が言えたことはそれらを使った石けんを使用しないこと、手作り石けんと言っても一概に全てがいいものだとは言えないこと、特に現在は肌トラブルを抱えている人にはかえって危ない物が増えていること、などを伝えました。(もちろん病院へは行きました。結果、素人の作った石けんをみだりに使用してはいけない、知識の無いまま作っているから危ないものが多い、と注意を受けたそうです。)
その時の彼女の言葉を未だに覚えています。
「それなら手作り石けんって何のためにあるの?そんなことならドラッグストアで売っている物から捜した方がずっといい。信用出来るし、こういうトラブルの時の保証だってしっかりしてるし。」
返す言葉がありませんでした。肌に合うものがあれば市販のものを買う方がいい、と薦めただけです。
その方が”安心”だから、と。
重金属系着色料、使うのは個人の自由、それは承知しております。トラブルを起こす人の方が少ないことも承知しております。使いたい人は使えばいいかな、とも思っております。
が、忘れないで下さい。
多くのソーパーさんたちが嫌う大会社の洗剤、こちらも大多数の人たちが問題無く使っており、トラブルを起こす人の方が少ないことを。この「大多数」の網から漏れてしまった人たちが求めていたのが、「自分に合ったスペシャルなもの。肌にストレスの少ない手作りの石けん」であったことを。
重金属系着色料が肌の負担になる人、そういう人に「肌が弱いの?じゃ手作り石けんがいいよ。」とそれらを入れて作った石けんを渡しますと・・・・・。本当にひどいことになります。全身を洗うことがありますから。
それ、責任取れますか?石けんを渡す時、相手にきちんと注意を促していますか?売ることはまた別問題として考えたいのでここでは触れませんが、あまりにも簡単に石けんを渡していませんか?
(アレルゲンの問題もありますが、これもまた別分岐の話なのでまたの機会に・・^^;)
ソーパーさんは洗剤の大会社を批判する傾向にあります。(環境に悪い、肌に悪い、そういう素材を平気で使うという理由で)、その大会社で”さえ”重金属系の着色料を使った洗浄剤を作ってはいない。何故でしょう?考えたことはありますか?
あなたの作ったその石けん、本当に肌にいいのでしょうか。
「楽しく作れればいいんです。綺麗な素敵な石けんをクラフト感覚で作りたい。」
それならそれでOKです。”肌の丈夫な人のための手作り石けん”、あっていいと思います。
でも、それなら”肌が弱くて困っている”という方にはその石けんを使うに当たって、かなり細かく注意を促すべきではないでしょうか。
そりゃきれいな色には憧れますけどね

でもそれを環境に放出することも考えていますか?
その酸化鉄、酸化クロム、その他ウルトラマリンなどの重金属系色素の着色料、その色材の色がそのまま出ている、ということは組成は壊れていない、と考えることは出来るでしょうけれども、(一部の着色料を形作る分子構造、ベンゼン環はかなり強固だとも聞いておりますが)それ、「壊れない」ってきちんと確認したのでしょうか。
どうやって?実験で?強アルカリ下において、さらに温度変化において、酸に触れた際、その他環境中に放出されたあらゆる場合を想定して「この分子構造は壊れない。環境に対しても問題無い。」としっかり確認してあるのでしょうか。
「みんなが使っているから」は答えにはなりません。そうやって環境破壊をして来たのがかつての大会社ですもの。
お店で売っているから大丈夫なんでしょうか。それもアテになりません。だって需要があってそれほど大きな問題が無ければお店には並ぶのが普通ですもの。その販売店が扱っている材料に対して分子レベルでの強度を確認検査しているとも思えません。
今石けんに使われている重金属系の色素は元々別の目的で作られたものが多いんです。化粧品であったり(化粧品って”肌に悪い”からすぐに落としますよね?)、美術用であったり、工芸用であったり。
”強アルカリ下で作られる石けんの材料”という前提で作られたものはほとんど無いのです。
ただ、綺麗な色が出るから・・・と使われ始め、何となくお店も需要があるから取り扱うようになり、そして今では当たり前に使われるようになっているだけ。石けん材料としてきちんと安全確認をしてある色材ってどのくらいあるのでしょう?
もちろん私もこういった重金属系の着色料の強度を調べる術をもっておりません。どういう条件下で、どのくらいの時間で、どのくらいの負荷でこれらが破壊されるに至るのか、そのデータを持っておりません。
だから「きれいだから。使いたいから。」という理由でそういうものを使うのが怖いのです。だってもしある条件下で分子構造が壊れた場合、出て来るのは重金属イオンですもん。これ、環境にも人体にも悪影響あることおびただしいです。
使える実験室があって、実験許可が降りればどのくらいの負荷に耐えうるのか、各着色料についてやってみたい気持ちは満載ですし、それで「大丈夫」という結果が出れば行け行けGOGOで自分も使ってみたい。
でも、今の所、というかこれからずっとそんな予定はないんで・・・・(^^ゞ
ですから「危うきに近寄らず」、これを立ち位置にすることにしています。
真っ赤にかぶれた知人の肌、あれを思い出すととても使う気持ちにもなれないこともありますが。
個人で楽しみ、個人で使う、自分はそういう色材に対して耐性をしっかり持っている、それなら何の問題もありません。
でもこの頃、プレゼント用に、石けん教室の先生が講習で作る石けんとして、あまりに気軽に、人様が使うことを前提としてこれらの色材入りの石けんが作られているように思いまして・・・・。
石けんは安全があって初めて楽しいもの、これは作る側ももちろんですが、使う側も当然そうでなければなりません。
小姑のようで申し訳ないのですが、やはり疑問に思ってしまうのでもう一度聞きたいのです。
「あなたが誰かに使ってもらおうと思っているその石けん、本当に相手にとって安全なものですか?問題の無いことは確認しましたか?」
そして
「万が一問題が起こった場合、あなたはその責任が取れますか?」
こういったトラブルが多発し、問題が大きくなり始めると、そのうち石けんを作ること自体に規制がかかって来ることも考えられます。
自分にとっても、相手にとっても、安全あっての石けんの楽しみです。
どうかもう手作り石けんでのトラブルがありませんように。
今どこかで誰かの作った石けんのために苦しんでいる人がいませんように。
それを心より願っております。
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