骨董市で働く人たちの一番の問題は天気
屋外なので、雨に、風にもさらされ、夏の暑さや冬の寒さにも耐える我慢強さ・・・
人間関係の結びつきも強く、お互いに助け合ったり、ものを交換したり 人情劇場
そんな人たちの、一人一人の経験談を聞くのも、また面白い
親子や兄弟、夫婦で仕事をしている人もいれば、子供にはこんな仕事をさせたくないと思っている人
経歴も、元教授とか、引退した人、病院の事務局長だった人、考古学者、時計屋さん、美容師、未亡人、アーティスト・・・色々
趣味で出店している人もいる。自分の買い求めたものが、価値があるか判断するのは面白いと。
ポルトガルには本格的なアンティークショップから、ヴィンテージショップ、骨董市、女泥棒市、フリーマーケットなどいろいろある。
先日骨董市で、顔なじみのおじさんと、よもやま話・・
アレンテージョの出身で色々仕事をしたけど、この商売が一番。もう30年近くやってるよ。
彼は早朝から、骨董市の終わるぎりぎりまで、いつも1人で仕事。ゴミから宝物まで色々売ってる。
初めのころは、ぶっきらぼうで、値段も不親切。でもいつからか、口をきくようになり、今ではいつも挨拶。
息子はドイツで仕事をしてるエリートだって、嬉しそうに話していた。
趣味はアコーディオン演奏。そういえば女泥棒市で弾いてたっけ・・・
骨董市の人たちは、色々な場所に移動する。正式に市役所から許可ナンバーをもらい、場所代を払っている人がほとんど。
毎週 市役所から振込証明のレシートをチェックに来る。チェックに来るだけで、トイレの管理は手薄!!トイレのない公園もあり、みんなレストランかカフェで何か食べてトイレを借りなくてはならない。
何故、イギリスの様に屋根の付いた広い場所で常設しないのか聞いてみたことがある。すると答えは
ポルトガル人は屋外の方が好きだと。店を構えていると、値切れないのじゃないかと思うらしい・・笑
さて、この辺で、骨董市で見つけた昔の宝物(私にとって)公開
これはボビンレースの型紙
後継者が少ない手仕事の一つ
昔は各地や修道院でも生産されていたもので、今はポルトガルの中では数か所。。細々と
ボビンレースとはクッションの上にこの型紙を置き、針を穴に刺して糸を絡めて創りだすアート
ベルギーでも有名だけど、今は技術者は少なくて、お土産物屋で売っているのは東ヨーロッパや中国で作られたものもあると。
5歳ぐらいから始めた技術者は、大人になると本当に素晴らしいレースを創りだす。
昔のレースと光沢や手触りが違うのは、糸のせい
手で紡がれた糸と、工場で機械で作られた糸では出来上がりに違いがある。
機械で撚りをかけた今の糸は、漂白もされていて、糸がほどけやすいと。
ボビンもいろいろ
集まったモチーフを額にしてみた
糸のからまりは、人生と同じ、からまったり、切れたり・・そして美を創りだす
言い訳語録・・まだまだ 終わりなし!
続