隣家のおじいちゃんが亡くなって
5ヶ月が経とうとしている
奥さんと息子さんが
都内に引っ越しされてもう3ヶ月
おじいちゃんが大好きだった庭が
今は雑草で覆われている
濡れ縁に座り、庭を眺めていた姿が
ありありと思い出される
その縁側も雨風に打たれ
埃にまみれているのが切ない
主なくとも
楓は若葉を茂らせ
バラは紅い芽を出している
おじいちゃんの庭を時々眺めては
思い出す
思い出すことが一番の供養だと信じて
日曜日の昼下がり
一人の老人がおじいちゃんの家の前に
佇んでいた
おじいちゃんの飲み友達
よく二人で飲んだんだよ
突然、連絡が来なくなったから
心配して来て見たら
こういうことだ
心残りだよねえ
そう言って
玄関を見つめる横顔が寂しく歪む
そういうおじいちゃんだった
それもおじいちゃんなりの考えが
あったんだろうね
治療はしないと頑なだったおじいちゃん
入院前に会った時に
そのお友だちとお別れは出来ていたんだね
私が最後におじいちゃんに
声をかけたとき
おじいちゃんはもう声を発することは
できなかったけど
身振りと優しい眼差しで
応えてくれたよね
忘れない