ヴィジュアル系バンド・バロックのギター圭さんによるソロ曲。
優しい声と優しいピアノの旋律から始まるこの曲、第一印象は「飛び出す絵本のような曲」。ただの絵本ではなく飛び出す絵本。後から聞いた話ですが、この曲は実際に飛び出す絵本をイメージして作られたようで、リスナーにイメージ通りの曲を届けるなんてさすがだと思いました。
立体感を感じる音が多く、聴いていてわくわくします。曲の展開やメロディは緩やかに感じますが、ひとつひとつのフレーズにそれぞれの色があるので心地良いメリハリを感じます。色々な音が聴こえてくるので華やかさもあり、何度聴いても飽きません。
歌詞も非常に素敵です。難しい言葉はほとんど使われていないのに、ありきたりではない幻想的な世界が思い浮かびます。メッセージとしても、間接的にふわっと背中を押してくれているような優しい歌詞。言葉選びと言葉の組み合わせが非常に優しく、美しさも感じます。
私がvesperbell.の歌詞の中で個人的に好きな言葉は、“馨(かぐわ)しき”です。あまり頻繁に聞く言葉ではないので調べてみると、「馨しい」という言葉は「穏やかににおう」「心が惹かれる」等の意味を持つことがわかりました。日本語らしい響きで、意味も想像しやすいですね。“馨しき”に続く歌詞を読むと、更に言葉の魅力が増します。
全体を通してとにかく優しい曲。優しい気持ちになりたいときに聴いてほしい一曲です。最後の最後に、ロックバンドのギタリストが作った曲とは思えないほど可愛らしい音が待っています。
