別れの名曲の話をもうひとつ。♪遠き別れに耐えかねて~、で有名な「惜別の歌」。この歌。実は原作は島崎藤村の「高楼(たかどの)」という詩で。中央大学の校歌と並ぶ学生歌だったと知って、とても驚いた(遅い!)。そう言えば入学して間もない頃、大学近くの居酒屋で先輩達が高らかに歌っていたことを思い出す…。歌詞と原詩はこちら。記事の後半に原詩「高楼」が出てきます。墨場必携:近代詩 惜別の歌 高楼(たかどの) - ひたちと歩く言葉の森散歩 (shodo.co.jp) 

 原詩はこのように、別れに臨んだ姉妹が取り交わす問答歌のような作品だ。それに中央の予科生だった藤江英輔というかたが、学徒動員で出征していく学友をおくる歌として詩を一部手直しして曲を付けたのだそうだ。詳しくはこちら。「惜別の歌」作曲者 藤江英輔氏逝去 | 中央大学 (chuo-u.ac.jp) 藤江氏は卒業後は、新潮社で政治記者として活躍されたとのこと。

 この歌にそんな悲しい歴史があったとは…。歌い継ぎ、語り継いでいかねば!