このままもっと《番外編》まーくんの改造計画 vol.4 last | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

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赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。

おはようございます。
昨日の記事、抹殺されなくて良かった。
だって全然エロくないもんねっ。
でもアメさん厳しいんだよ•••(泣)
さて今日でlastです。長いです。
おもしろかったなーと思ったらコメント頂けると嬉しいです( *'◇'*)

↓前回はコチラ
。。。。。
S-side


「ちょ、ちょちょ、待て!ストーーーップ!!」

俺は自分の下半身へと伸びている雅紀の腕を必死に掴んで制止させる。

「なんだよ、翔。ジャマすんな」

「イヤイヤイヤ!あのですね、雅紀さん」

「あぁ!?」

「イヤ、マジでおかしいぞ、雅紀!」

「うるせーよ!オレがオトコらしく翔を抱いてやるよ!」

「それがまずおかしい!!
イヤ、おかしなとこは他にもいっぱいあるけど!」

「なんだよ、翔はオレに抱かれんのがイヤなのか?」

「イヤッ••••••イヤと言うよりも•••」


ムリです。
申し訳ないけど雅紀に抱かれる想像がつかない。


「オレだってオトコなんだよ!!
オトコらしく翔を抱けるんだよ!抱くんだよ!」

「ん?」


なんか•••おかしい•••

イヤ、さっきからなにもかもおかしいけど。


「雅紀•••どうかしたのか?」

「なっ、なにが?•••な、なんでもないし•••」


もうそのどもり方がナニカアリマシタって言ってるようなもんじゃねーか。


俺は雅紀の腕を掴んだままゆっくりと起き上がると、雅紀の俯いた顔を覗き込む。


「なぁ•••俺にはホントのこと教えて?
やっぱりなんかあったんだろ?」

「•••••••••••••••」

「雅紀?黙ってちゃわかんねーだろ?
俺にわかるように説明して?」

「••••••ちゃ•••が••••••」

「え?なんて?」

「翔ちゃんが••••••悪いん、だもん••••••」

「え?俺?」


俺なんかしたか?

いつも通り帰ってきて、いつも通り雅紀のご飯食べて、いつも通り風呂入って、いつも通り雅紀とイチャついて、いつも通り雅紀を抱こうとしただけだけど!?

やっぱり記念日かなんかだったのか!?

それを忘れてたから怒ってこんなことしてるのか!?


「雅紀、ごめん、忘れてて•••なんの日なんだ?」

「なんの、日?」

「今日なんかの記念日なんだろ?
それを俺が忘れてて怒ってんだよな?」

俺がそう言ったとたん、雅紀の表情が変わった。

「ちっ、違うよ!!記念日なんかじゃないよ!」

「えぇ!?違うの!?」

じゃあ、なんで怒ってんの!?

「じゃあ、なんで••••••」

「翔ちゃんが•••」

「俺、が•••」

しばらく黙ってた雅紀がバッと顔を上げた。


「翔ちゃんが!オレのこと!カワイイカワイイって言うから!!
かわいくなんかないし!!オレだってオトコだし!オレだって翔ちゃんのこと、抱けるし!
オトコらしいとこ見せてやるし!」

「え?•••なに?」

「翔ちゃんがいっつもオレのことカワイイばっかり言ってくるから•••オレだってオトコなのに•••
そりゃ、エッチの時は翔ちゃんに抱かれる方だけど•••別にそれがイヤなわけじゃないけど•••でも、オレだって•••オトコだもん」

「雅紀のことオンナなんて思ってねーよ?
雅紀にだって男らしいとこいっぱいあるし」

「でも!いっつもカワイイカワイイばっかり言うじゃん!」

「だって•••雅紀カワイイし、」

「ほらまたカワイイって言った!!」

「イヤ、だって•••」

カワイイもんはカワイイ。

雅紀はめちゃんこカワイイ。

でも•••これ以上言うと火に油を注ぐことになるんだろうな•••。


「雅紀は、カワイイって言われるの、イヤなの?」

「だって•••オトコだもん、オレ•••」

「俺は、雅紀のこと、オンナっぽいとか女々しいとか、そんなの思ったことねーから」

「じゃあなんでカワイイって言うの?」

「ん•••オトコらしくてカッコイイけど、でもやっぱり俺にとってはカワイイ雅紀なんだよ」

「オトコらしくて、カッコイイ•••?」

「うん、でも、俺にとってはカワイイカワイイヨメさんなんだよ。
大好きな、俺の雅紀だよ?」

「翔ちゃん•••」

「かわいくて、サイコーの俺のヨメさんだよ」

そう言いながら雅紀を引き寄せる。


「雅紀•••俺は今のありのままの雅紀を愛してる•••」

「オレ、だって•••翔ちゃんのこと、愛してる•••」

「雅紀•••」

「翔ちゃんがヘタレでも、変態でも、なで肩でも、愛してる•••」

「うん••••••って、オイ!それは完全に悪口じゃねーか!?」

「くふふふ。でも、それ以上に、仕事もバリバリできて、優しくてカッコイイ•••オレのダンナさまだよ?」

「ふふ。そっか?」

「うんっ。翔ちゃん大好き♡
ごめんね?変な態度取っちゃって」

「ホントだよ。雅紀、マジで変なもん食ったんじゃねーかって心配だったんだから」

「だってアレはカズが••••••あっ、」

雅紀が慌てて口をおさえるがもう遅い。

「カズが•••?」

「イヤッ、違うの、翔ちゃん!」

「そっか•••これは全部アイツの入れ知恵か•••」


おかしいと思ったんだ。

雅紀が自分でこんなこと考えられるわけがない。

本来ピュアで、こんな風に頭が回るヤツじゃない。


「あんな変な口調だったのも•••」

「オトコらしく乱暴な口調にって•••」

「新聞読んでたのも•••」

「翔ちゃんいっつも読んでるから•••」

「風呂上がりハダカだったのも•••」

「あんなカッコで豪快に水飲んでたらオトコらしいでしょ?」

「それが全部全部、カズの入れ知恵なんだな?」

「あ、あの••••••うん」

「あのヤロー•••」

ヒトの家庭を掻き回しやがって•••。


「翔ちゃん!カズは悪くないの!
オレがお願いしたから!オレが悪いの!」

「でもだからってこんな風にしなくても•••」

「でもっ!カズはオレが悩んでたのを助けてくれただけだから!カズを怒んないで!」

雅紀はさっき以上に目に涙を浮かべて必死に懇願してくる。

「ね?翔ちゃん•••お願い•••」

うるうるさせた上に首を傾げてかわいくお願いしてくる雅紀を前にして抗えるヤツがいるだろうか•••

イヤ、いない。(キッパリ)


「わかったよ。カズには怒んねーから」

「ホント!?ありがとう!翔ちゃん!」

瞬間パアッとヒマワリの花が咲く。

表情がクルクル変わってホントにカワイイな。


「ん•••でも、」

「でも?」

「仲直りのシルシに、ってわけじゃないけど•••今度はちゃんと俺が雅紀を愛させて?」

「う、うん•••オレも、翔ちゃんに愛されたい•••」

恥ずかしそうに俯く雅紀をそっと引き寄せる。

「雅紀•••愛してる•••」

「オレも、翔ちゃんを、愛してる•••」

俺たちの唇が重なり合って•••

そのままゆっくりとふたり、ベッドの波に溶けて行った。


。。。。。


「そりゃ良かった。さぞかし熱い熱い夜をお過ごしだったようで」

打ち合わせのためにカズとふたりで応接室で顔を突合せている。

俺はカズを待たせていた応接室に入るや否や、先日の文句を言い放った。

雅紀には何も言わないと約束はしたが、やっぱりなんか言ってやんないと気が済まない。

そう思って文句を並べると、冒頭のカズの言葉。


「は?俺は怒ってんだぞ。
雅紀に変なこと吹き込みやがって」

「吹き込むだなんて人聞きの悪い。
どうしたらまーくんの悩みを解決できるか一緒に考えてあげただけじゃん」

「それが余計なんだよ!
つーかやり方がおかしすぎるんだよ!」

「たまには良かったでしょ。
まーくんの男らしいしゃべり方。
あ、もしかして、まーくんに抱かれるってのも案外受け入れてたとか•••」

「んなわけあるか!俺が雅紀を抱くんだよ!!」

大声でそう怒鳴るとカズが大きくため息をついた。

「仕事中の応接室でそんなこと力説しないでくれます?恥ずかしくないの?」

「わっ、悪りぃ•••
まぁ確かにあんな雅紀の口調、初めてで新鮮だったけど•••」

「じゃあいいじゃん」

「でも、やっぱり雅紀はいつもの雅紀がいいよ。
ムリしてない、そのまんまの雅紀がいい」

「ふん」

「•••なんだよ」

「結局はノロケで終わるんじゃない。
心配して損した」

「•••••••••」

「なんですか?じーっと俺の顔見て」

「•••イヤ、心配してくれてたんだな、カズ」

「はあっ!?•••何言ってんだよ!」

冷めた目で俺を見てたカズがとたんに顔が真っ赤になった。

「やっぱりカズは優しいなぁ。
俺たちのためにありがとうな?」

「だっ、誰が!!俺は、まーくんのためにやったんだよ!翔さんのためなんかじゃないから!」

「ハイハイ、わかってますって。
ありがとうな、お義母さん♡」

「誰がお義母さんだ、コラ!」

「いつもは自分が言ってるくせに•••」

「うるさいうるさいうるさい!!
もう!そんなことばっかり言ってないで早く仕事しますよ!!」

「ふふ、わかった。頭切り替えて行こう」

そうして俺たちはやっと仕事の話に入った。


頭の片隅には昨夜のかわいくてエロい雅紀の姿と、今日帰ったらまたいつものように満面の笑顔を浮かべて出迎えてくれるであろうカワイイ雅紀の姿があったけど。

それは、目の前のカズにはナイショ、な。


おしまい

。o♡o。+。o♡o。+。o♡o。+。o♡o。+。o♡o。+
珍しく翔さんのターンで終わった(笑)