Truth vol.21 | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

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赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。


昨日はいっぱいコメ&メッセありがとうございました。
がんばって安静にしてがんばって妄想します。

とりあえず今日はコレ。
リクエストは妄想できた順に書いていきたいと思います。

↓前回はコチラ

。。。。。


「なに、やってんだ……?」

「え……?」


雅紀くんの腕を掴んだまま振り向くとそこには魔王のようなドス黒いオーラを纏いながら立っている大野さんがいた。


「おお、の、さ……」

「さとにぃ……」


俺たちが驚いて動けないでいると、大野さんはツカツカと歩いてきて俺と雅紀くんの間に割り込んできた。

「こんなとこでなにしてんの?まーちゃん」

「…なんで?さとにぃ、帰ってくるのもっと遅くなるって言ってなかった?」

「んー?集中してたら早く終わったんだよ。
早く帰ってきちゃいけなかったか?」

「あ、ううん。そうじゃないけど……」

「まーちゃん、どーした。なんかフラついてるけど大丈夫か?」

「あ、うん……大丈夫、だけど……」

「そっか。でもこんな遅くまでなにしてたの?」

「あ、ごめ……ニノたちと、ご飯食べてた……」

「まーちゃん、もしかしてお酒飲んじゃった?」

「あ、イヤ……あの、」

「知らない人がいる時はお酒飲んじゃダメって言わなかったっけ?」

「あ、でも……別に知らない人は、いなかっ……」


雅紀くんがそう言うと、大野さんは俺の方をチラッと一瞥してきた。


「櫻井さんは、お友達じゃ、ないでしょ?」

「あ、でも……」

「今日のまーちゃんはちょっと悪い子だったんだな。おいらの言うこと聞かないで」

「あ……ごめんなさい……」


終始、柔らかい表情で優しい口調で雅紀くんに話しかける大野さんに逆に恐怖心を煽られる。

俺に向ける背中からは相変わらずドス黒いオーラが漂っているし。


俺はそこまでふたりのやり取りを黙って見ていたけど、ハッと気がついて大野さんに声をかけた。


「あ、おっ、大野さんっ!」

名前を呼ぶ俺に大野さんがゆっくりとこっちを向く。


「大野さん、おっ、お疲れ様、です……
すみません、雅紀くん飲ませすぎちゃって……」

「あ、違うの、さとにぃ!
オレが調子乗ってガバガバ飲んじゃったから……!」

「イヤ、でも俺が一緒にいながら止めることができなくて……」

「櫻井さん、止めてくれてたじゃないですか!
それを聞かないでオレが……」


「もういいよ」

俺と雅紀くんが必死にお互いを庇いあってると冷めた声がそれを遮った。


「まーちゃん。もういいから、帰ろ」

「でも、さとにぃ……」

「いいから、帰るよ。いいね?」

「あ…………うん……」


大野さんの有無を言わさないような口調に雅紀くんも口を閉じる。


「櫻井さん」

雅紀くんの腕を取りながら大野さんが顔だけ俺の方に向けてくる。


「はっ、はい……」

「まーちゃんをここまで送って頂いたことは感謝します。ありがとうございました」

「あ、いえ……」

「でも。もうまーちゃんには関わらないで下さいね。この前、忠告したように……」

「え…………」

大野さんの口調は終始穏やかで、なんなら表情も別に怒ってるようなものじゃなかったんだけど……。

それでも従わざるを得ないような雰囲気を感じ取れて俺はなにも言葉を発せなかった。


「さとにぃ……!」

「帰るぞ」


大野さんは一言だけそう言ってまだ俺に視線を向けてくる雅紀くんを連れて歩いて行った。



俺は、情けないことになにも言い返せなくて……。


黙ったまま、帰っていくふたりをただ見送るだけになってしまった。


つづく……

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あ、短い……ゴメンチャ(。>ㅅ<。)