Truth vol.2 | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。



「このまま」シリーズが終わったと思ったら載せるのがなかってアセった(^ω^;)

つーわけで需要があるかはわからんけどコレ載せちゃいます。

↓前回はコチラ


引き続き翔さん視点。。
。。。。。

S-side



「翔ちゃん!イイ天気だねぇ~」


雅紀が助手席で、開いている窓からの風を受けながら楽しそうに流れる景色を見ている。


サラサラの髪が風になびいてキラキラしてる。



「あ、見てぇ。あそこでネコちゃんがお昼寝してるよー。かわいいねぇ」

「そうだね」


かわいいのは雅紀、オマエだけどな?


隣に雅紀がいることに幸せを感じていると、ふとさっきの出来事を思い出す。


着替えに行った雅紀を待ってる間に智さんに色々と言われた。


水族館が危ねーだの、イタリアンレストランが危ねーだの、海が危ねーだの、夜景の見えるレストランが危ねーだの、


全部危ねーってなんだよ!

うるさいんだよ!


俺と雅紀は恋人同士なんだよ!

愛し合ってるんだよ!

それをなんでアニキだからってゴチャゴチャ言われなきゃなんねーんだ!



……まぁ、そんなこと本人には絶対言えないけど。


それでも初めて出会って、そのあと付き合い始めた頃に比べたらはすこーーーしはマシになったの、かな?




。。。。。

俺はある商社で営業の仕事をしている。


自分で言うのもなんだが、かなり仕事ができる方で上司の受けもいい。


やたらと人付き合いはしないけど、職業柄外ヅラだけはいいので職場の人達の間でうまく立ち回っていた。


ただ……恋愛に関しては昔からあんまり興味がなくて。


昔からけっこうモテてはいたから女に不自由したことはないけど。


それでも心から愛する人にはまだ出会ったことがなかった。



智さんは隣の部署で企画部にいた。


隣と言ってもそれぞれの部署の人数が多いので顔と名前が一致する程度しか知らなくて。


俺より少しだけ年上で、見た目はボケーッとした風貌なんだけど、実は仕事をさせたらものすごいバリバリとこなすってのは噂で聞いてた。


人って見かけによらないんだなぁとその時はそんなことを思った程度だった。



ある日、社内の回覧メールが回ってきた。



実は少し前に俺たち営業部が大きな商談を契約してきて。


ま、俺のプレゼンがうまく言ったってのはここだけの話だけど。



それのお祝いとして、懇親も兼ねてGWにBBQを開催するという旨の回覧が全部署に回ってきていた。



そのBBQには家族はもちろん、恋人まで同伴可と書かれていたんだが、家族っつったって結婚もしてなければ恋人もいない。


そんな中にひとりで参加っていうのも虚しいと思って行く気はなかったんだけど、上司から『オマエは契約を取り付けた第一人者なんだから絶対参加な』と言われて、誰もが浮かれるGW前だと言うのに俺の頭には『憂鬱』と言う二文字しか浮かんでこなかった。


まぁ、でも上司の命令ならしょうがない。


そう腹を括って俺はそのBBQに参加した。




当日は俺の心とは裏腹にやけに天気がいい日で。


「BBQ日和だなぁ~」

と上司もやけにテンションが高くて。


「そうですねー。こんな天気の下で食べる焼肉はまた格別なものでしょうね」

なんて得意の愛想笑いでその場を取り繕った。



準備は俺たち男の社員がメインで動いて、同伴のダンナさんが手伝ってくれて。


食材の準備は女子社員やこれも同じく同伴の奥さんがしてくれた。


さすが商社で仕事ができる人が多いからこういう時でも仕事が早い。


みんなテキパキと動いてくれる。



「アレ?……アレ?」


その中で異質な声がしたので振り返る。


見ると、ボーイッシュな女の子が一生懸命炭に火をつけようと奮闘してる。


女子は食材担当だったはずだけど……。


でも見た目活発そうだし、こう言う仕事の方が好きなのかな?


そう思いながらその子の方へと歩いていった。



「ねぇ、火、着いた?」

俺が背後から話しかけるとビックリしたのか体ごとビクッとさせて、それから恐る恐る振り向いた。



その瞬間おれの体に雷が落ちた。



つづく……