Endless Game vol.27 | sakurabaでいっぱい 〜SA妄想小説〜

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赤さんと緑くんによるソフトな萌キュンイチャコラですが、激しめなものも書いておりますので未成年の方、男性の方はご遠慮下さい。

コメントは基本的に未承認にしております。



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。。。。。

S-side



俺は翌日、相葉の顔を確認できてホッと息をついた。


表情を見ても、別になにかを隠してる様子もなく、いつものバカ騒ぎしてる相葉だ。



相葉はいつも通り二宮と並んで廊下を歩いている。

俺に見られていることなんて気づいていない。





「え?家庭教師ぃ?」

廊下を歩きながら二宮が大きい声を出す。


「バッ、カ……!でけー声出すんじゃねーよ!」

「どっちが……。相葉さんの方がよっぽど声でかいし」

慌てて二宮の口を抑えた相葉の手を、二宮がそっと抑えてる。


「かあちゃんがさー、追試になるからとか言って……
オレ部活終わってからとかもうヘトヘトなんですけどー」

「まぁ、いいんじゃない?少しはその悪い頭もマシになるでしょ」


二宮がからかうようにそう言うと相葉のパンチが二宮の肩に飛ぶ。



「いてーっつーの!このバカヂカラ!」

「オマエがそんなこと言うからだろ!」




家庭教師……?

そんなのとこれから勉強するんだ。

じゃあ、もう相葉の成績は大丈夫なんだよな。

もう、勉強に困ったり、追試になったりすることもなくなるんだよな。


俺は……もう完全に関わりがなくなるってことだよな……。





これで、いいんだよ。


相葉も俺に変なことされなくてホッとするだろうし。



俺も、相葉のこと、心配しなくて済むし……。


もう、これで完全に俺と、相葉の間にはなにもなくなる。



これで、いいんだ……。




「おーい、まー!」


声のするほうを見ると、松本が相葉と二宮を追いかけるように走ってきた。


「松潤。どうしたー?」

「まー、オマエ今日部活終わったらデートしようぜ!」


松本の言葉に目を丸くする相葉と二宮。


「は、はぁっ?なんでオレが松潤とデートなんかするんだよ!」

「イヤイヤ、俺とじゃねーって!
俺と、カノジョと、その友達と、オマエ」


松本に指をさされた相葉はそれでもビックリした顔を隠せない。


「はぁ?どういうこと?」

「俺のカノジョの友達がまーが写ってる写真見て一目惚れしたんだってさ。
で、ダブルデートしたいんだって」

「なに勝手に決めてきてんだよ……」

「つーか、松本くん、とうとう正式にカノジョ作ったの?」

「いや、正式には、カノジョのひとり、だけどな?」


そう言ってニヤッと笑う。



ったく、相変わらずだな、松本は……。




「ごめんけど、もうオレそんなのしねーし」

「はぁ?どうしたんだよ、まー」

「もう好きなヤツ以外とはそんなことしねーの!」

「えっ?相葉さん、好きな子いんの!?」

「いっ、いやっ!いねーけど!!」

「その割りに顔真っ赤になってるけど」

「うっ、うるせーよ!とにかくもうそうゆうのには行かねーから!部活終わったら家庭教師も来るからどっちみちムリだし!」

「えー、つまんねー」

「松潤、悪りぃな」

「なんだよ、ひとりだけマジメになりやがってさー」

「マジメじゃねーわ!」

「相葉さん、これ以上おバカになっちゃったらヤバイもんねー」

「そうそう、これ以上おバカになったら…って、なにやらすんだ!」

「早く行かないと授業始まるよ。
相葉さん、遊んでないで早く行くよ?」

「オレが遊んでたわけじゃねーだろ!」

「はいはい、おバカまー、早く行くぜ?」

「だからー!」


笑いながら3人で並んで歩いて行った。




好きなヤツ……


この前、腕組んで歩いてたオンナの事だろうか?



俺はその状況を鮮明に思い出してまたモヤモヤした気持ちを抱いた。



別に、俺には関係ないし……。



相葉が、ほかのオンナと恋愛するのに、なんで俺がアセんなきゃなんねーんだ?


高校生は高校生同士で仲良くしときゃいいじゃねーか。



俺がガキの相手なんて……




そう自分に言い聞かせると、相葉たちとは逆の方へと歩いて行った。



つづく……