小さい頃、父親に、
「本にお金は惜しまなくていい。」
って言われたことがあって、
その時は、その意味が分からなかった。
そう言われてから、
それまでそんなに本に興味はなかったけれど、
思春期になって、色々悩むことが増えて、
人に悩みを打ち明けたりすることが苦手だった私は、
悩みを本で解決するようになった。
本には、
私のその時知りたいことが書いてあって、
これ違うなって思って途中で読まない本もたくさんあったけれど、
本を読んで、たくさん悩みを解決できた。
なんでも相談できる、安心できる友達だった。
漢字も読めるようになったし、
電車の移動も苦じゃなくなったし、
同じ本が好きな仲間もできた。
自分がどういう本が好きで、
どういう作者が好きで、
どんなことに興味があるのか、
自分を知ることもできた。
人生を変えてくれた一冊とも出会えた。
私を救ってくれた本とも出会えた。
あの時の父の言葉は、
何気ない一言だったけれど、
私を救ってくれて本当に感謝してる。
ありがとう。