「かていてる」 第三号 ペースメーカー友の会  昭和47年春の特別寄稿の五番目に
平和物産㈱の門脇博様の原稿があります。

米国メドトロニック社ペースメーカーの輸入販売をしている会社だったそうです。

ここでは、開発経過を簡単に紹介されてます。


<初期>
 世界で最初 昭和33年→メドトメニック製 昭和35年
              最初は、形もスマートではなく、信頼性も性能も劣っていた。

              ↓
             進歩に大きく貢献したもの。
              「アメリカの宇宙開発計画」

              米軍規格の信頼性の高い電子部品が開発されたため、
              昭和39年に製作されたペースメーカーから品質が著しく向上。
              (90%以上が20ケ月以上もつようになったのだとか)


           注)ちょっと調べてみました。
             1961年(昭和36年) ガガーリン世界初の有人宇宙飛行に成功 ソ連
             1969年(昭和44年) アポロ11号 月面着陸 アメリカ
             小学校の頃を思い出しました。


<昭和42.43年頃>
 デマンド・ペースメーカーが開発市販(不整脈が起こった時だけ電気刺激をだす)
  初期のものは、故障も増加。一時ペースメーカーの信頼性が低下。
  回路の複雑化に伴う故障、外部の電気的な障害に弱い欠点

 故障の大半は、水銀電池の早期消耗が原因
   ↓
 アメリカ マロリー社 昭和44年にほとんど早期消耗がない新しい水銀電池を開発

 設計面での絶え間ない改良で、故障をおこした回路、部品は、不使用に。
   ↓
 この原稿当時、ペースメーカーの第二期時代
   平均寿命と信頼性が著しく上昇
    98-99%のペースメーカーがまず二年は大丈夫、型によっては、三年もつと考えていいくらいに。


<原子力ペースメーカー>
  10年間の研究と経験
  既に製作され、ヨーロッパで臨床試験中。
  日本では、まだ許可にならない。→もう一、二年で、許可になるのでは。
  多分値段は、120万円程度と推定
     →今と同じくらいですが、物価が違いますからね。

  参考として、当時の値段が載ってます。
    固定レート 5862型 31万-34万円
    固定レート 5870型 37万-40万円
    デマンド  5942型 49万-52万円
いずれ円切り上げの公定レートが決まれば各社の値下げもあるかと。(そういう時代ですよね。)

  近く、国産のペースメーカーも発売されるでしょう。→結局、現在輸入100%んですよね。


  最後は、
   ペースメーカーの値下げ、信頼性の向上、医学界でのペースメーカー技術の普及等
    ↓
   ペースメーカーを必要とする人が日常生活に復帰するために、いつでも安心して使用できる方向に
   進んでいる。

  と結んであります。

  これを読むと、今でよかったなって思います。
  一方、この技術進歩のスヒードを見ると、あと10年、20年したら、また全く違う形になっている  
   のかなとも考えてしまいます。