プロの技(若いレストランスタッフ必見) | 酒とテニスと料理とコトバ

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レストランサービスマンねもきちの”ほぼ飲み食い”ブログ。なんやかんや忙しく、筆が進まないこともあり(笑)毎日更新はやめました。。。

注意長文注意注意 (いつも鬱陶しいと笑われる)



最近、週2~3回お手伝いでアルバイトをしているイタリアンのお店でのお話。


O店長がボソッと

「この料理、旬の食材だし、美味しいのに注文入らないんですよ・・・」


インサラータ・ディ・マーレ

(Insalata di mare)1,000yen

旬のタイラ貝、海老、帆立、タコの海鮮マリネ。レモンドレッシングにて。


そのお店は通常のグランドメニューと別に本日のオススメ品として大きな黒板に15~20品ほど書いてある。

価格も500円の小皿から2400円のメイン料理まで、なかなかの品揃えだ。その中の1品がインサラータ・ディ・マーレだ。


その日、フロアを任されたねもきちは考えた。

どうして売れないのか、どうやったら売れるのか。

黒板には「子羊のグリル」、「牛ハラミのステーキ」、「自家製ハム」、などの野球で言うと4番バッター的な、サッカーでいうとストライカー的なメンバーが揃っており、他のメニューが埋もれてしまっている感がある。


でも、大丈夫!売って見せますよ!店長!



コツは、アプローチの仕方



「いらっしゃいませー。こちらへどうぞ。」


「ようこそ。こちらがお飲み物メニュー、ワインリスト。こちらがお食事のリストでございます。で、こちらとは別に、あちらの黒板に本日のオススメメニューがございます」


ここからが重要!

お客様の目線が黒板に注がれていることを確認してから、


「本日のオススメと言いましても、いろいろあるのですが、子羊のグリルや、自家製ハム、レバーペーストはわざわざ申し上げるまでも無く定番の人気メニューです。あとは、海鮮がお嫌いでなければ、今の季節は貝が美味しい季節ですので、かに味噌ソースで召し上がっていただく白ミル貝のフリッターや、インサラータ・ディ・マーレがございます。こちらはあえていうとマリネと書いてあるのですが、愛知産のタイラ貝や北海道のタコ、帆立なんかを軽くボイルしてフレッシュレモンとオリーブオイルで和えた海鮮サラダなんです。タイラ貝の甘みがいいんですよ。白ワインかスパークリングワインに合います。あとは・・・えーと・・・あ!桜海老のぺペロンチーノも今しか食べられないパスタですね。ニコリッ

あと、いろいろありますから、ごゆっくりご覧になってお決めください。」


ポイント①

オススメは先に伝えること。お客様から聞かれるのを待ってたり、注文をされる際にオススメするのではなく、先にちょっとした立ち話のような雰囲気でお話をすること。←これ大事 「たくさん料理があるんですが私はこれとこれが好きです」や「これは皆さんから好評です」でもいいから先にアナウンスしてあげる事。


ポイント②

一番売りたい料理を後のほうに説明し、その説明も長くすること。そのほうが、印象の残り方が強いのだ。

「■■と、△△と、あと、これが本日一番の○○です」みたいにいうと○○がより強調される。字面が地味な事も逆手に取って印象付ける。ねもきちの常套手段は「この料理は字面が地味なので、ほったらかしておくとどなたも注文されないんですが(笑)、実は白ワインやスパークリングワインと一緒に召し上がった方は次回からほとんど定番になるほどの料理なんですよ」とか、敢えてマイナスから入り、プラスの部分を強調する手法だ。これ、逆にしたら最悪だから気をつけて(( ̄□ ̄;)


そしてさらに重要なポイントが隠れている。


ポイント③

実はジャンル別になっているのだ。前菜料理、パスタ料理、メイン料理。別の角度から見れば海鮮料理と肉料理なのだ。肉ばっかりになってしまって重すぎたり、、軽い料理ばかりになってしまい、なんとなく物足りないといった場面が減ってくる。これは重要なポイントで、お客様がオススメ料理を絡めてオーダーしていただいた際に知らず知らずのうちに、バランスよく食べられて、結果満足度があがるということ。満足度が上がれば「ここの料理はどの料理も美味しいですね。あなたのオススメ料理も美味しかったわよ」となるのである。そうなればそのお客様との信頼関係みたいなものが芽生え、次回はより一層オススメしやすくなり、お客様の満足度も上がり、客単価も頻度も上がり、お店的にも売り上げが上がるのだ。もちろん忘れてはいけないのは、その分、オススメする側の責任も倍増する。



お客様の好みは十人十色。もちろんこの法則は絶対ではない。しかし、この辺を押さえてお話しすることで注文の確立が格段にUPする。しかも、信頼関係を築ける時間が短縮できる。

そうは言っても、自分がオススメした料理はあまり興味なさそうだな・・とか。そんな事はよくある。だからこそ、最初にオススメを言うのだ。で、話している際に興味なさそうな雰囲気だったら、簡単に2品ぐらいメニュー名を言って「あと、お好みもいろいろおありでしょうし、こちらのメニューも合わせてゆっくりご覧になってくださいね」と下がってくる。入っちゃいけない雰囲気の場合はあまり踏み込まないでさりげなく遠くから目配りだけしっかりしとく。そうすれば気まずくないしね。


他にも、軽くつまんで飲んで・・ならこんな料理とか、しっかりメインまでならこの料理の流れかなとか、パスタメインでその前に何か1品ならこの料理とか、いろんなパターンがあると思う。それぞれに合わせたオススメトークを事前に頭の中でシュミレーションして、準備しておくのだ。もちろん長いパターンと簡単に短いパターンも。これがプロだ。



ちなみに、インサラータ・ディ・マーレは売れています!!



今日もお手伝い。

さて、今日のオススメは何だろう?とワクワクしながらお店に向かう。


常に粋で心地よい雰囲気のサービスマンで居たい。 


byねもきち



Bar Boga(バール ボガ)

http://r.tabelog.com/tokyo/A1320/A132001/13091039/

ねもきちが時々出没するお手伝いバイト先