接客マンのコトバ | 酒とテニスと料理とコトバ

酒とテニスと料理とコトバ

レストランサービスマンねもきちの”ほぼ飲み食い”ブログ。なんやかんや忙しく、筆が進まないこともあり(笑)毎日更新はやめました。。。

その施設は見晴らしのよい丘の上にそびえ立ち、派手すぎず、豪華で広々とした造りである。


我々は予約していたスポーツ施設の受付に向かった。カウンターはL字型に近い曲線型。
3人の受付係と補助役スタッフが1名。リゾートホテルの中の受付らしく、スタッフの明るいポロシャツが映える。
先客は2組、空いている受付に進む。


受付嬢:「ご予約名は?」
当方:「○○ですが。」
受付嬢:一旦下がり、予約台帳を確認する。・・・・沈黙、・・・・・沈黙、めくり・・・・沈黙「あ、2時間ですね」
当方:「いや、最初2時間、その後3時間で合計5時間の予約を入れましたが・・・」
受付嬢:無言でまた下がり、・・・・・沈黙、・・・・・沈黙、・・・・・沈黙、「あ」また歩み寄って来て「あ、はい、5時間ですね。お会計は■万■千円です。」
当方:支払いながら「領収書を○○事務所でお願いいたします」
受付嬢:領収書を書き、「あ、間違えた。書き直します」
当方:「あ、それでいいですよ。。。」
受付嬢:「いや、こちらの控えがないですから。少々お待ちください」
当方



まず、ファーストアタックからなんとなく感じが悪かったのだが、
驚くのは、このやりとりの間、受付嬢は一切こちらの目(顔)を見ていないのだ。
もちろん笑顔はなし。気の利いた声かけなどあるはずもない。

同行者が電話で予約した際も、担当者が誰なのか分からず、たらい回しにされ、何回も同じ事を説明させられたとの事。たかが、スポーツ施設利用の予約の電話で。



なぜだ???どうしてしまった???



リゾートホテルという場所からして、利用者(お客様)の心理状態は「楽しもう」である。
楽しもうと思っている人(お客様)は、誰しも穏やかな顔つきや笑顔だったり、ワクワク感たっぷりだったりのはずである。都内のビジネスホテルや会社の会議室とは違うのである。なにも難題を抱えた人を笑顔にさせるわけではなく、自ら楽しもう!と思っている人に楽しんでいただければいいのだ。
それだけでホテルマン(受付スタッフ)は、お客様を笑顔にさせる難易度は低いではないか。


「こんにちは!」「ようこそ!」「絶好の天気ですね!」「どちらから?」「ゆっくり楽しんで!」「準備運動しっかりしてくださいよ」「暑いからお水しっかり採ってくださいね」「休憩はあちらのカフェがお勧めですよ」

たくさんコトバはあるはずだ。


なぜ、その一言が言えない?なぜ微笑みが出来ないのか。



ねもきちが思うに・・・


まず、ひとつは、職場環境だろう。
自分達は「お客様に幸せなひと時を過ごして頂く為に存在している」という仕事の目的をしっかり教える上司またはマネージャーが不在なのである。もしかすると、組織が機能せず、ホテル自体の行動規範がお飾りになってしまっていると思われる。予約の人数と書類と金額を間違わないという事が仕事になってしまっている。
職場環境のマネージメントについて書き出すと非常に長くなるので、また別の機会に。


二つ目は、そんな彼女も含め、スタッフがお客様に興味がないのだ
人に興味がないので、観察力が磨かれず、行動も起こさない為に失敗もしない。経験値が上がらない、だから洞察力も育まれず、気の利いた一言が言えないのである。



実は気の利いた一言というのは非常に難しい。

お客様は十人十色、千人千色だ。
お客様の服装、持ち物、メンバー、利用目的、頻度、性格、会話の雰囲気、声のトーンなどお客様から発せられるさまざまなシグナルを受信し、自分なりに分析し、それに合った言葉を投げ掛けたり、キャッチボールとなるような質問を投げ掛けてみたりするのだ。
最初はピントがずれていたり、「間」が違ったりすることもあるだろう。しかし、お客様に興味を持ち、微笑みながら優しい気持ちでコトバをかける事を続けることが大事なのだ。
多少の失敗はつき物!自分の気持ちがこもったコトバならきっとお客様は分かってくれるはずだ。



それでは、そのコトバはどうやって覚えるのか。


それは日ごろの積み重ねと勉強だ。常日頃から視野を広く持ち、周囲の人の言葉に耳を傾けておくこと。自分が利用するレストランやショップ、美容室、テレビのアナウンサー、定食屋の女将さんでもいい、いろんな人の言葉に耳を傾けてみるのだ。きっと自分が心地よいと思うコトバがあるはずだ。それを真似して使ってみるといい。何回も声に出して自分のコトバにするのだ。
勉強とは読書のこと。小説、実用書、雑誌、なんでもいい、活字を読んで常に語彙を増やすこと。コトバが豊富な接客マンは、深みのある魅力的な人に見られること間違いなし
料理人が料理の腕を磨くのと同じように、接客マンも毎日コツコツと腕を磨かなきゃ。



あの受付嬢が、いつか気付くことを祈る



人は美味しい料理を食べた時、笑顔を見せる
人は優しい一言をかけられた時、心が笑顔になる         byねもきち