一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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築40年の中古住宅をリノベしたお話。
ではさっそく玄関から。
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築40年にしては傷んでいるなあ、といった印象でしたね。
玄関戸など部分的な改修がしてありました。
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元々斜めだった玄関上がり框はそのままに。
トイレや洗面があった位置にはシューズクロークを設けました。
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LDKもリフォームしたような形跡がありました。
ちょっともったいない気もしますが、全て撤去です。
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ふすまや垂れ壁を取り除き、キッチンを対面型に。
構造上撤去できない柱は残ります。
私も自宅をリノベしてるので分かりますが、実際生活してても案外気にならないものです。
たまに足の小指をぶつけるくらいです。
床はパイン材ですが、ボルドーパインという種類です。
ワインで有名なボルドー地方原産で、このように幅広くカット製材できるのが特徴。
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通常のパイン材の床に比べ、インパクトありますよね。
エイジング塗装でさらに風合いを出しています。
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どんなにボロい家でも(限度はありますよ)内装はガラッと変わります。
もちろん築40年となれば耐震補強や断熱性を向上させる工事も必須です。
ダイニング脇の勝手口、ここから外へ出るとこれまた素敵な空間が。
それはまた後ほど。
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狭いお風呂に狭い脱衣室。
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物干しスペースや収納棚も設けました。
リノベって間取りを自由に変えられないと思われがちですが、実はそこそこ変えられるんです。
そこはもちろん建築士の腕にかかってます。
そうそう、こんなフルリノベーション工事でも新築と違って建築士免許は不要なんです。
要するに資格や知識がなくてもリフォーム工事を提案したり、実際に工事することも出来るんです。(工事内容によっては資格など必要になりますが)
それって怖いですよね…
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リノベーションのデメリットのひとつ、それは外観デザインです。
屋根形状など変えるわけにはいきませんし、外観デザインを大きく変えることは難しいんですよね。
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例えば和風住宅ならその良さを活かし、あまり手を加えないことをおススメします。
外壁を張り替えたり、玄関まわりを少しイジるだけでけっこう印象は変わるものですよ。
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家の脇にはこのような車庫(?)付いてました…
正直見た目もあまり良くないので取り壊そうか、という案もあったのですがなんとか活用するに方向に。
そして出来上がったのがこちら。
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構造材をブラックに塗装して、ストリングライトを吊り下げただけですがこのような空間が出来上がりました。
ダイニングの勝手口から出入りできるようになっています。
ポリカの屋根はそのままなのに、何故かオシャレに見えてくるから不思議です。
仮にこの車庫(?)を撤去してカーポートを新たに設置したら、それはリフォーム工事。
既存を活かし、低コストで新たな価値ある空間を生み出すのがリノベーション工事です。
「これはどう見てもリフォームだよなあ…」と思う工事も、堂々とリノベーションと謳っている会社も多いです。
リノベーションの定義が曖昧なのも悪いのですが、心地よい言葉には流されないように気を付けましょう。
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