一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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数年前に他社で建てられた方から「ウッドデッキの屋根を増築したい」という相談。
ご覧の通りリビング掃き出し窓の上だけ屋根がかかっていません。
外観のテイストはサーファーズハウスなので、本来はカバードポーチ屋根もこのように全体的にかけたほうが見た目も良いです。
ではなぜリビング掃き出し窓だけ屋根をかけなかったのか。
当初はリビングまで屋根をかける予定だったそうです。
しかし、お施主さんが「屋根をかけたらリビングが暗くなりそう」と心配になり、最終的にこのような形状になったとのこと。
おかげでリビングは明るくなりましたが、夏は直射日光で室内は暑く、そのうち外観デザインも失敗したと思うように…
そして今回のご相談ということになりました。
確かに「リビングが暗くなりそう」と、屋根をかけない選択をしたのはお施主さん自身です。
なのでお施主さんに責任が無いとは言いませんが…
その時営業(建築士?)はどのような対応を取ったのでしょうか?
私はどう考えてもデザインや機能性を考慮したら屋根をかけるべきだったと思います。
屋根がないメリットより、屋根があるメリットのほうが圧倒的に多いので。
それをちゃんと説明したら、お施主さんはきっと屋根をかけたはずです。
お施主さんの希望に対して二つ返事で「はい!わかりました!」と応えるだけなら、建築士免許も知識も必要ありません。
お施主さんの希望を叶えてあげることが最優先
中にはこのような考えの営業や建築士もいるでしょう。
でも本当にそうでしょうか?
「お施主さんを説得するのが面倒くさい」
「もし何かあったときに責任を取らされる」
お施主さんの希望が最優先!と言っておきながら、本心はこのように思ってる営業も少なからずいるでしょう。
「やけにこの営業マン物分かりがいいな…」と思ったらご用心。
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