一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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外壁塗装のシミュレーション、たまにこんな仕事もしています。
外観の写真を用意すれば、今は比較的簡単に作れちゃうんです。
例えばこのお家、色見本帳を見ながら「ブラウンやグレーがいいなあ」と思っても、実際に塗装したらどんな風になるのか…想像するのは難しいですよね。
しかし、こんなイメージ画像があれば分かりやすいはずです。
色見本帳で選んだ色が、実際に塗装してみたら想像と違った…
実はこれよくあることなんです。
それには色の面積効果というものが影響していまして、
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この2つの赤い四角、同じ色に見えますか?
下の大きな四角のほうが、明るく鮮やかに見えませんか?
実はどちらも同じ色なのですが、面積によって色の見え方や感じ方が変わることを面積効果と呼びます。
同じ色でも面積大きくなるほど、明るく鮮やかに見えてくるんです。
こんな小さな四角でも違いが出るのですから、「色見本帳」と「外壁」との面積差ならもっと大きな違いが出てくるのです。
色見本帳を見ながら、
「ちょっと明るめの緑がいいなあ」
「■」
「この色でお願いします!」
で、実際に塗装してみるとこんな感じに。
最初からこれを望んでいたのなら問題はないのですが、たぶん
「思ってたのと違う…」
と、なりますよね。
たまに物凄く鮮やかで奇抜な色をに塗装されたお家を見かけますが、きっとこの類だったのかな…と想像してしまいます。
塗装業者もプロなので、色の面積効果は理解しているはずです。
なので丁寧にアドバイスしたり、このようなイメージ画像を作ってあげれば、お客さんはその色を選ばなかったかもしれませんね。
先日、イメージ画像作成依頼で指定された色は「ピンク+水色」
この物件ではありませんが、その時のイメージ画像もこんな雰囲気に仕上がりました。
お客さんはそのイメージ画像を見て即刻却下。
当然と言えば当然なのですが、でも一歩間違ったらこれになってたわけです…
色の面積効果は何も外壁だけではありません。
室内の壁紙やインテリアなど、家づくりの色んな場面で影響してきます。
失敗しないためには、
壁紙やカラーサンプルはなるべく大きなもので確認する。
照明の下だけではなく、太陽光の下でも確認する。
(色の見え方は大きく変わってきます)
白っぽい背景で確認する。
(テーブルの色など隣合う色によっても影響されますので)
これらの点に注意してください。
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