先日発売された地方の住宅雑誌。

掲載企業は82社、ページ数約500、厚さ2.1cm

 

もはや辞書です、

この厚さとボリュームは。

 

住宅購入を検討している人はこのとてつもない情報量の中から

どうやって自分にとっての正解を見つけ出せばいいのでしょうか?

 

 

情報量や選択肢は多ければ多いほど良いのでしょうか?

 

 

スーパーマーケットで行われた有名な実験があります。

ジャムの試食コーナーにジャムを24種類を並べた時と

6種類を並べた時の売り上げを比較するという実験です。

 

結果は6種類を並べた時の方が、24種類を並べた時よりも

約10倍ジャムを購入する確率が高かったとのことです。

 

選択肢を少なくすると人々は購入の決断下しやすくなります。

 

では掲載会社数が少ない住宅雑誌に載せた方が

問い合わせや成約数が増えるのか、

というと単純にそういうわけにはいきません。

 

現にジャムを24種類並べたほうが、売り場に人がたくさん集まりました。

購入率が10倍高くても、人が全く集まらなかったら本末転倒ですからね。

 

住宅雑誌も200ページと500ページの雑誌が2つ並んでいたら

きっとボリュームのある雑誌のほうを手に取ってしまいますよね。

 

それでも私は500ページもある住宅雑誌に多額の費用(50万以上?)を

かける意味はないと思ってます。

(大手ハウスメーカーのイメージ広告ならありかも)

50万も予算があれば様々な広告方法が考えられます。

 

 

「しかし今まで毎回雑誌掲載してきてそれなりに問い合わせもあるから

今さら掲載をやめるのはちょっとなあ。」

 

と思う気持ちもわかりますが、アメリカでこんなことがありました。

 

ある大手不動産会社は毎週月曜日に大量のチラシを配布していました。

これはもう10年以上毎週続けられています。

それなりの効果があるのか会社の売上も上々でした。

社長は会社が好調な理由はこのチラシのおかげと思っていました。

 

しかしある日、広告担当者がチラシ配布の手続きを忘れてしまい、

月曜日にチラシは配られませんでした。

 

これを知った社長は激怒。

「これでは売り上げが激減する!なんてことしてくれたんだ!」

 

広告担当者はクビを覚悟しました。

 

そして翌週からはまたいつものように月曜日に

大量のチラシ配布を始めました。

 

それから数か月後、社長は週ごとの売り上げの資料を確認していました。

「きっとチラシを配らかった週は売り上げが減っているはずだ・・・」

 

しかし意外なことに、

チラシを配らなかった週の売り上げは他の週と比べ大きな差がありませんでした。

 

その後、実験的にチラシ配布を2週間ごとにしたり

1ヵ月ごとにしたりと色々と試してみましたが

結果的に今までと売り上げの差はほとんどありませんでした。

 

 

この話から分かることは、

広告の効果を正確に判断することは難しいということ。

先入観(毎週のチラシは効果がある)はなかなか払拭できないということ。

長年続けてきた習慣を突然やめることは勇気がいるということ。

 

 

 

私も住宅雑誌に広告を出したりSNS広告を出したりしていますが

それと同時にHPへのアクセス数の変動も確認しています。

 

雑誌は発売後に大きくHPアクセス数が増えることもありますが

逆に普段と全く変わらない場合もあります。

 

掲載する住宅雑誌によって大きなバラつきがあります。

 

雑誌発行部数なども影響していると思いますが、

1つ確かなことがあります。

 

分厚い住宅雑誌に掲載した時は明らかに反応が悪いということです。