「無垢のフローリングは素足で歩くととても気持ちいいですよ。」
「無垢のフローリングは傷が付きやすかったりメンテが必要な場合もありますが
素足で歩くととても気持ちいいですよ。」
前者はメリットだけを使える片面掲示
後者は同時にデメリットも伝える両面掲示
さてどちらの方が顧客の信頼を得ることができるだろうか
住宅は引き渡しが終わってからも顧客との付き合いは長く続く。
そう考えるとやはりデメリットは契約前の初期段階で伝えるべきである。
事実、両面掲示のほうが商品購入後のクレームは圧倒的に少ない。
すなわち商品満足度が高いということである。
満足度の高い商品は口コミで広がるというメリットもある。
しかしハウスメーカーの営業はデメリットを伝えようとしない。
会社の将来的な「評判」や「信頼」といったものよりも
自分の目の前に迫った「契約」という個人的な利益を優先する。
(会社が率先して契約を優先させる場合もあるが…)
そもそもデメリットを伝えることが契約に悪影響だと勘違いしているのである。
これが住宅業界はクレーム産業と言われる所以である。
ただここで1つ気を付けたいことがある。
それは、契約がほぼ決まった段階でデメリットを伝えることである。
「契約」を得ることのみを目的とする場合は
この段階であえてデメリットを伝える必要はない。
デメリットを伝えることよりもメリットを強調するべきである。
とは言っても住宅のように高額で顧客と長い付き合いになるような商品は
両面掲示が結果的に双方にとって好都合であることは間違いない。