昨年のプロ野球日本シリーズ

25年ぶりのセ・リーグ優勝を決めた広島カープと
二刀流で有名な大谷選手がいる日ハムが日本一を争って戦いました


次の文章はその結果を記述した文章


「カープは負けた」

「日ハムは勝った」


結果的に優勝したのは日ハムでした。
しかし上の2つの文章は同じ【意味】でしょうか?

二つの文章は、ある一つの出来事を記述しているので
そういった【意味】では同じです。


しかし【意味】には他のとらえ方もあります。


それはその文章を読んであなたが連想したことそのこと自体が
意味であるということ。



「カープは負けた」と聞けば、カープの選手が悔しがる姿が思い浮かび、
「日ハムは勝った」と聞けば、日ハム監督の胴上げシーンなどが思い浮かぶでしょう。


連想されるイメージは互いに全く異なり、
よって二つの文章は全く違う意味を持つことになります。


論理的には同じ文章であっても、
言い方・伝え方ひとつで受け手はまったく違う反応を示すのです。






ではこれをどのように応用するかというと


「この工法で建てると震度7では90%の確率で倒壊しません」
「この工法で建てると震度7では10%の確率で倒壊します」

もちろんどちらも論理的には同じ【意味】です
しかし後者の方が明らかに恐怖や不安を感じます。



他には、
「こちらの断熱材を使用すると光熱費が年間5万円お得になります」
「こちらの断熱材を使用しないと光熱費を年間5万円損します」

この2つも言わんとしていることは同じです。
しかし人は「得」よりも「損」に大きく影響を受けることが実験で分かっています。
心理学の面からは後者を選択するべきです。



このように言い方や伝え方を少し変えるだけで
相手の行動や選考に影響を与える現象を「フレーミング効果」と呼びます


なんだか詐欺師のやり方みたい・・・と思う方もいるかもしれませんが
これはマーケティングの分野においてとても基本的な手法です。


きっとあなたも知らない間に
広告やテレビCMなどでフレーミング効果の餌食になっているはずですグラサン