人は利得より損失を回避することに重点を置いているということを示す

こんな研究結果があります!

 

ペンシルバニア大学の経済学教授がプロゴルファーの

パッティングについて調べましたゴルフ

ゴルフをよく知らない人に説明します虫めがね

ゴルフは打数をカウントする競技で、プロにもなると一打の重みは

とても大きいものになります。

各ゴルフコースにはパーという基準打数が設定されています。

この基準打数よりも一打少なくカップインするとバーディー、

一打多くなってしまうとボギーとなってしまいます。

コースをパーで回ることは特別素晴らしい成績ではないですが

堅実なパフォーマンスだと受けとれます。

 

よってゴルフではバーディーは利得、ボギーは損失となります!!

 

ではどのような研究を行ったかというと

以下の2種類の250万回のパットの成功率を調べました!

(パットの難易度やカップからの距離は無関係に)

 

・バーディーを得るために打つパット

・ボギーを避けるために打つパット

 

教授は損失回避の理論を知っていたのでボギーを避けるためのパットを

より集中して打つと予想しました。

そして結果はその通りとなりました。パーを狙うパットはバーディーを狙うパットより

成功率は高く、その差は3.6ポイントでした。

この差はプロゴルフの世界では決して小さいとは言えません。

 

プロゴルファーがバーディーを狙えるパットで力を抜くとは考えられません。

しかしボギーだけはなんとか避けたいという気持ちが、

より集中力を高めるのだということが研究結果から想像できます。

 

 

この損失回避の理論を知っていれば

色々な場面で応用することができます。

 

 

例えば、現在の低金利をどのように宣伝文句として使うか。

 

・今は低金利でローンを組めますのでとてもお得ですよ

・今後金利は上昇する可能性が高いので今を逃すと損しますよ

 

言わんとすることは同じですが、

損を強調する文面のほうが広告としてより効果的だと言えます。

 

巷では人は「お得」という言葉に弱いとよく聞きますが

それ以上に「損をする」という言葉に弱いのです