昨日は全国的に真夏日となっておりましたが今日の福岡は曇りとあって幾分過ごしやすく感じます。

最低気温が上がってくると野外の虫も活性が上がってくるのでそろそろ採集に出かける頃になりましたね。

野外採集つながりの小話ですが今年はスペキオススホソアカクワガタの野外品も入荷しておりスペキも一段と盛り上がる予感がしております。

スペキオススホソアカも当初はマイナーキクロとあってパッとしませんでしたが月日が流れ、飼育者間の認知も広がり流行の後押しもあって最近はオオズ系キクロの花形と言ってもいいほど躍進した種だと思います。

そんなスペキも勿論色虫ですのでカラーバリエーションが楽しめます。

国内に流通している物で一般的な色はゴールドとグリーンのミックスが1番多く、単色が続くといった感じです。

元の色は銅色金属調の色をしてますが人工繁殖の過程で分岐発生した色を固定させて現在のカラーバリエーションまで広がってきたと理解して頂けたらと思います。

ある意味品種改良のメダカや観賞魚と同じと思って下さい。

私は例がなくグリーン押しですのでスペキもグリーン固定を目指すひとりです。

そんなグリーン血統のスペキを羽化後に色が落ち着いた頃に取り出した動画が下の動画になります。


※上手く再生できない時はこちらから


下地が赤ベース個体からグリーン固定に進めた血統ほどより鮮やかなグリーンが発色します。

それ以外だとグリーンに持って行くまでにかなりの改良期間がかり累代数がとんでもない数になりかねません。

基本的には固定された物を血統と呼び、その流れをくんでいる物は系統として扱っています。

また固定された血統でも単に同じ色を繰り返すわけではなく極わずかな確率ですがワンランク上の色が出ることもあります。

今回の世代ではまず羽化した♀に変化がありました。

通常固定したグリーン血統から羽化する♀は赤ベースに鮮やかなグリーンが発色するのですが今世代では赤単色や赤勝ちの♀が少ないですが羽化してきました。

こう言う変化のある世代では♂もまた何かしらの変化が少なからず現れます。


イメージ 1

上の画像はグリーン個体です。続いて下の画像を見て下さい。



イメージ 2



撮影すると光の加減で大抵は色が飛び生体の下地の色が強く写るのですが下の画像は下地が黒に近い濃ゆい緑のため私の下手くそな撮影でもダークグリーンそのままに写っています。

グリーン血統から発生したダークグリーン個体と言うわけです。

こう言う突然変異的な個体を種親に使用すると次世代で大化けする可能性が経験上高いです。

またダークグリーンが羽化した同腹兄弟でインブリードすることでグリーンの種親からもダークグリーン個体の羽化する確率が高くなります。

メダカや観賞魚に負けず劣らずクワガタの色彩変異も奥深くそして楽しいです。

1度ハマるとその魅力の虜になってしまいます(笑)

死後標本にしてもその色は失われませんので余計に抜け出せなくなります。

スペキに関しては飼育も容易で♂も比較的大型で羽化させられますので色とサイズの両方で楽しめるかと思います。


追記

幼虫購入者の方で♂単、♀単購入のお問い合わせを多数頂いておりましたが記事の内容の通り今世代で突然変異個体が出てしまい今期生体での販売は見送る予定でしたが、お問い合わせが多かったため急きょワンペアを公平性を保つためヤフオクへ出品させて頂きます。

今日ないし明日には出品致しますので必要な場合はヤフオクよりご落札下さい。

また出品期間中にご落札が無かった場合は以後の出品販売は致しませんのでどうぞご理解頂けますよう宜しくお願い致します。

ご連絡頂いた皆様のご要望にお応え出来ず申し訳ありませんm(_ _)m