オオヒラタのマット飼育について最近よく訪ねられるのでブログに記述しておきます。

サイズや幅を考慮すれば菌床飼育を勧めていますが、それでもマットに拘る方専用の内容ですので菌床派の方は今回はスルーされて下さい(笑)

サイズに強く拘る方も時にはいらっしゃいますが、80mmが頭打ちの系統から次世代100mmクラスの作出は菌床飼育でも限りなく不可能ですので悪しからず?

あくまでお手持ちの系統を見定めて目標サイズを目指して下さい。

温度管理が出来ない常温飼育の方は産卵時期などを工夫して飼育する事をお勧めします。

基本的には♂の種親と同等かそれ以上を目標に飼育する事が無難です。

マット飼育個体は細身になる傾向が強いですが、細いからとサイズそのものが伸びるわけではありません。

太くてゴツイ個体に仕上げるには栄養価が重要ですので、栄養価のあるマットを選ぶ事も重要です。

または太い系統を種親に使用して下さい。

あえてサイズの目標を掲げるのであれば初マット飼育で88mmまでいけば充分なサイズだと思います。

90mmなら上出来ですし95mmならガッツポーズして構いません。

ワイルドでもそんなに90mm超えませんので仮に80mmでもがっかりしないでいいんです。

そろそろ飼育について…


オオヒラタをマット飼育するさいはカブトムシに使用する様な発酵具合のものはさけ、一般に言われる二次発酵程度が良いと思います。

オオヒラタの幼虫は3齢成長期の喰いが非常に良いのであらかじめゆとりを持ったサイズの容器を使用しましょう。

餌交換の回数を減らし幼虫に無駄なストレスを与えない事も重要です。

マットの加水ですがヒラタは若干加水気味が良いのですが、あまり多いと酸欠やマットの腐敗に繋がるので注意して下さい。

また加水気味のマットから出てくる幼虫は体重の乗りもよいのですが、基本的に水太りですので蛹化のさいに縮み幅が大きいです。

例として私が飼育した個体の記録を乗せておきます。

イメージ 1

(使用したマット)

【飼育経過 常温】
2012/9
2齢で1100ml容器に投入

2012/12/2
41.5gで2000ml容器に入れ替え

2013/3/2
48.5gで2000ml容器に入れ替え

2013/5/1
蛹化
蛹全長 75mm
頭から顎先 42.2mm
蛹体重 29.5g
(※蛹化日に計測)

2013/6/10
羽化

イメージ 2

(上が羽化個体、下が比較用86mm♂)

【飼育経過 温度管理有り】

2012/9
2齢で1100ml容器に投入

2012/12/2
37.5gで2000ml容器に入れ替え

2013/3/2
45gで2000ml容器に入れ替え

2013/6/19
蛹化
蛹全長

イメージ 3

(80mm)

頭から顎先

イメージ 4

(42.8mm)

蛹体重

イメージ 5

(33g)
(※蛹化日に計測)


マットや容器の条件を統一して温度変化のみ分けて飼育しましたが、わずかな体重の差や蛹化の時期など変化が見てとれます。

特筆すべきは蛹の大きさが逆転している事です。

上記の事例を参考にマット飼育を楽しんで下さい(^ν^)