不妊治療助成金を申請 | りうりー的房間

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個人的、記録的、日記的、な。

最後の不妊治療助成金を申請しました。
私の住む町は、年2回、1回10万円を上限に5年間申請できます。
3年目、これが最後です。

12月に治療を終えて以来、不妊治療に関することをするのは久しぶり。

役所の担当さんに事前に電話しておきました。

前回、「で、結果はどうだったんですか」と乱暴に聞かれ、窓口に行くのは気が進まなかったのですが。


現れた担当の方は4月から担当になりました、と自己紹介し、てきぱきと書類を確認しました。
そしてやはり聞かれた。
「伺いにくいのですが、いかがでしたか?」
と。

駄目でした。
諦めました。
申請は最後です。
お金を頂くのが申し訳ないと思っています。

担当の方は、じっと私をみつめて、「お話してもいいですか」と切り出しました。
ご自身のこと。
なかなか子どもができなかったこと、
やっとできたらご主人と離婚になったこと、
病気になり生死をさまよったこと、
友人から不妊治療を打ち明けられたこと。

そんなこと聞いてしまっていいのかな、と戸惑うくらいプライベートなことを話し、
だから子どもがいなくてもいいじゃない、ってつもりじゃないんです。
でも目の前の幸せってあると思うんです、と。

「治療の間のご心労も、そしてこの窓口にいらっしゃるお気持ちのご苦労もわかりたいし、寄り添いたいんです。」

びっくりしました。
仮に、今後窓口対応はこうしましょうというマニュアルができていたとしても、
ここまで言えるだろうか。
しかも、担当さんは涙を拭きながらお話してくれたんです。


嬉しかった。
本当に。
びっくりし過ぎて、胸が一杯で、嬉しい、としか伝えられませんでした。
治療を終えて、申請のために領収書を見るのも、提出するのも、本当につらかった。
もらわなくてもいいか、とも思った。
それをわかってくれたことに感謝しました。


もう二度と会わないかもしれないのに。


「またいらしてください。世間話でいいんです。これも何かのご縁ですから。」
という言葉に送られて、役所を後にしました。

ねえ、私はこんなふうにできる?
仕事だから、何とでも、と言い切れる?


私にはできない。
暖かい時間を頂きました。

忘れられない、最後の助成金申請となりました。