昨夜1時に寝て、起きたら11時27分だったワタクシです…。

歳取ったら、早起きになるなんて、ワタクシにとっては全くのウソです。

やっぱり疲れてるっぽい…(汗)。

今の派遣先、産休代替で5月末までの期間限定だったはずが、関連部署に異動しての長期のお話をいただきました。

引き続き、疲れる日々が…と思いつつ、ありがたいことです。

3本の会社です(笑)。←なんじゃそりゃ(笑)。

 

オマケに、金曜夜に久々にミルキー食べたら、歯の被せ物が取れました…(汗)。

で、昨日はミルキーより久々に、歯医者に行きました。

なんだかな(笑)。

 

 

で、先週、花影会に行きました。

お能です。

お能を観た後も疲れるのですが、これは本当に心地良い疲れで、清々しい疲れです。

今回も、前から3列目のほぼセンターという素晴らしいお席でした。

 

前からむちゃくちゃ気になりつつも、逆に軽々しく観てはいけない気もして、観れていなかった『翁』。

今まで観た他の曲とは明らかに違いました。

通常、鏡の間でつけると言われる面を、舞台上でつけます。

心の中は、うぉぉぉぉぉ!!!!!と大興奮でした(笑)。

そして、始まる前に、火打石の火で、客席含めて舞台も清められます。

会場全てが、神様がいらっしゃるところになるワケです(多分)。

ちなみに、火打石の火を生で見たのも初めてでした。

 

観世能楽堂の中で、謡の本が売られているのですが、やはり翁は『神歌』という題で出ておりました。

神様の歌です。

ホントにそういう曲でした。

 

翁を演じられたのは、大好きな武田文志さん。

なんていうかもう…ご宗家のような風格を感じました。

揚幕から出てこられただけで、なんだか涙が…(笑)。

ちょっと身体に震えがくるくらいでした。

多分、鳥肌立ってたと思います。

 

何度も書きますが、武田さんには、本当にいつも驚かされます。

ワタクシ、声ってその人を表すと思っておりまして、声フェチなのですが、今まで見てきた能楽師の方の中でも、トップですね。

聞いて涙をこらえる声って…なんて言葉にしたらいいのか、わかりません。

そして、ときに力強く、ときに柔らかな、頭の先から指先・足先までどころか、纏う空気まで感じさせる丁寧な舞。

いつも、直面じゃないときは「ホントに武田さんよね?」感も軽くありつつ観ていましたが(汗)、翁は舞台上で面をつけ、はずすので、まぎれもなく武田さんだと突きつけられます。

人って、幼い頃からの稽古だけで、空気さえ変えるほどの声や舞…、こんなになれるもんなんでしょうか。

人の力も見る思いがします。

 

千歳を演じた甥っ子さんの章志くん。

見るたびに、凛とした姿を見せてくれます。

かわいいコから、男にどんどんと近づいていて、ワタクシ、ドキドキいたします。

期待してるって言葉は、時に重荷になることもあるかもしれませんが、期待せずにはいられません。

 

このおふたり、翁を演じるにあたって、結界の中で過ごされたようです。

結界…この言葉に、私の心は震えます(笑)。

あぁ…すき…って思います(笑)。

神事なんですよね、翁。

 

武田さんの白式尉に対する黒式尉の翁面をつけた方が振っていた鈴。

音がものすごく柔らかな染みる音でした。

 

その翁からの淡路。

ちょろっと書いた通り、保育園時代から、子供向けの『日本書紀』が愛読書の1つだった私。

仁王小学校1年生の遠足で岩手大学の植物園に行ったとき「黄泉の国みたいだねぇ。」と担任の先生に言って、担任を固まらせるという経験があるワタクシ(通信簿もらうとき、母親が担任に「ビックリしました。本をいっぱい読んだお子さんですね。」と言われたらしいですが、確かに本だけは生まれながらにすきだと思います)。

イザナギ・イザナミと聞いて、心がブルブルしないワケがありません(笑)。

イザナギが種を蒔く存在、イザナミが種を収める存在…神様として日本の国を生んだ→黄泉の国という印象ばっかりデカかった私的に(汗)、そういう存在でもあったことは、確かにそう言えるかも!という感じでしたし、和歌の神様ってのは初めて知りました。

生きてるうちに行ってみたいです、淡路島。

 

そして『石橋』(しゃっきょう)。

この石橋がなかったら、お能にどハマリしていたかどうか…というくらいの曲です(笑)。

初心者向けと言われますが、一生初心者でいいの…ってくらい、やっぱり心を掴みます。

連獅子の元となる石橋で、連獅子のほうが有名ですが、皇居の獅子が描かれた絵を飾っているお部屋、石橋の間って言いますよね。

白獅子と赤獅子で老若を表現していると言われますが、ちゃんと老獅子の白獅子と、若獅子の赤獅子でした。

いやぁ…ため息。

あの迫力はハンパないです、マジで。

終わった後、左隣のご婦人が「いいおふたりでしたね」と話していて、後ろにいた海外の方は「ビューティフォー…」とつぶやかれていました。

 

こうやって世界最古の舞台芸術であるお能を、現代にかろうじて生きている私が楽しめるっていうのは、お能の関わる全ての方と、そのご先祖が、絶やすことなく継承してきたから。

なんかいつもに増して、そのことにすごく感謝した日となりました。

 

囃子方では特に笛に弱い私(笑)。

杉信太朗さん、私の杉様(笑)の笛を久々に聴けたのも嬉しかったです。

なんか音がますます私が好きな音に変わっておりました。

ホントにまるっとカッコよすぎですから!

もうひとりの笛、藤田貴寛さんも、澄んだ音を出されていました。

指が、かわいかった(笑)。

 

ちなみに石橋では、観世流のご宗家が地謡方にいらっしゃいました。

時折良い意味で心にひっかかる声がありまして、多分、口の動きなどを見ていると、ご宗家かと思われます。

…さすがだ。

 

他にも、狂言『目近』や、仕舞の『経正』『羽衣』『藤戸』など、全てにおいて、素晴らしい時間を過ごさせていただきました。

 

武田さんの奥様にもご挨拶できました!

この日もお着物♪

ホントに気さくな方で、お会いするのをいつも楽しみにしています。

帰りは、いっぱいお客さんがいらしたので、声かけずに帰ってきました。

武田さんの奥様なのであれですが、ホントにいいコだなぁってお会いするたびに思う方です。

だいすきです!

 

お能も、ライブと同じで、そこにある、そこにいる全てを楽しめます。

ボーカルもギターもベースもドラムも衣装も楽しめるライブと同じで、シテ方・ワキ方など演者の全ての方、狂言方、囃子方、地謡方、面、装束、小物、舞台の飾り物…全て楽しめます。

日本人たるもの、一生に1度はお能を観たほうがいいと心の底から思います。

『石橋』、『土蜘蛛』、『道成寺』などは、初めて観る方でも絶対に楽しいと思います。

オマケに、女性のみなさま…男前がホントに多いんです…ホントに。

いろんな意味での目の保養もできます(笑)。

 

次はいつ観れるかなぁ。

毎日でも観たい。

 

ステキな時間を、ありがとうございました!