お能は何度か観てますが、『はじめて能』に行って参りました!

セルリアンタワー能楽堂も初。
キレイだし、見やすかったです。

静「蝉丸」と動「鞍馬天狗」の仕舞、そして初めて観る「花月」のダイジェスト。
そのところどころで、山階彌右衛門さんのお話が入ります。
びっくりしたのが、「花月」のキリのいいところで「はい、ここでですね…」みたいに止めて、解説が入るところ(笑)。
演者さんたち、大変だろうなぁ(笑)と思いながら観ていました(笑)。
でもそのおかげで、ものすごくわかりやすかったです。

山階彌右衛門さん、お話がうまいし、とっても面白いし、一節の謡のお稽古なんかもあって、すごくいい時間でした!
顔ももちろんですが、声と話し方が、観世清和さん(観世流宗家)とすごく似てるなーと思ってたら、弟さんのようです♪
お話の面白さは、以前能楽講座に行ったときの観世清和さんもそうでしたが、ご兄弟で天下一品ですね(笑)。
何度も能楽堂内、爆笑が起こりました(笑)。


花月。
九州に住む子供っちが、七歳のときに行方不明になります(天狗に誘拐されてお寺に売り飛ばされ(?)ていたという…)。
その子のお父さんは出家して、息子を探す旅に出ます。
清水寺にたどり着いたとき、門前にいる人に、面白い芸をする少年を紹介されて、その少年の芸の数々を見ます。
見ているうちに、この少年が自分の息子なんじゃないかって感じたお父さんは、いろいろ少年に質問します。
返ってきたこたえを聞いて、自分の息子って確信したお父さんは、自分がお父さんだよって告げて、一緒に仏門の旅に出ます。

簡単に言うと、こういうお話ですが、門前の方として狂言師の方がいらっしゃるせいか、とても聞き取りやすいです。
門前の方と少年、門前の方とお父さんのやりとりが結構ありますし、結構な役目を背負っているように思います。

少年役のシテの方の動きも、とってもかわいらしく、本当に少年に見えました。
このシテの方、かなりの男前で、顔見ただけで結構ファンだったのですが(だから観に行ったっていうのもあります(笑))さすが、素晴らしかったです。
期待を裏切らない方☆
坂口貴信さんという若手能楽師ホープのおひとり☆

親子ってわかってから、少年は腰につけるちっちゃい太鼓を叩いて舞うのですが、この動きもとっても愛らしくて、惹きつけられました。

終わってから、坂口さんが面を取って、また舞台に呼ばれて山階彌右衛門さんに舞った感想とか訊かれるという、ありえないことも(笑)。
まずないことで、むちゃくちゃ貴重(笑)。

坂口さんが、最初に花月のシテを務められたのが7歳のときということで、こういうの7歳でやるの???ということにもびっくりしました。

ちなみに、面も鬘も、ちょっと変わったもので、花月を初めて観るんで当たり前ですが、初めて見るタイプのものでした。
そしてやっぱり面って、表情がある。
物理的には目も鼻も口も動かないのに、表情が動く。
不思議。
上を向くと笑ったように、下を向くと泣いているように…とか言いますが、そういうのだけじゃないものがあるような気がしてなりません。

囃子方の小鼓の方の音が、私好みでした(笑)。
笛の方も、若い方に見えたんですが、力強いいい音出されてましたし、大鼓の方も固すぎず、柔らかすぎずのいい音を出されていました。

地謡方は、通常8人ですが、6人という少なめの人数。
…とは思えないくらいでした(笑)。

ちなみに、仕舞のときの地謡の4名の方も、お能だと地謡の方は脇を向いて座って謡われるのですが、正面向いて座って謡われるもので、人の声の力っていうのに圧倒されました。
舞も、短い時間でぎゅっと惹きつけられます。

終演後は、なんと後見で入られていた武田文志さんにご挨拶できました☆
いろいろお話を伺えまして、お能と演じる方の素晴らしさを再確信しました。

いやーん(笑)、やっぱりお能って、ステキ☆
能楽師の方ってカッコいい☆

いろいろ舞台ものは関わったり観たりしてきましたが、華美ではなく、派手ではなく、静かで凛とした美しさがそこにあるというものを、お能以外で見たことはない気がします。
ほとんどが、若干からものすごくまで、派手目なものが多いので。
幽玄って言葉が、本当にぴったりの世界。
お能以外に幽玄はないって断言できるくらい。
世阿弥、すごい…。
それを室町時代初期から途切れることなく、新しいことを少しずつ取り入れながらも芯がブレることなく、今に伝え続けてきた能楽師のみなさんも、すごい…。

このはじめて能、年1くらいで開催されているようです。
料金も二千円。
開演から終演まで2時間ほど。
ぜひぜひこういう機会にお能に触れていただきたいな、と思います。
(前もって宣伝しろよっていう…ごめんなさい。)
お能の固くて敷居が高いっぽいイメージが、いい意味で崩壊すると思います(笑)。
次回は前もって宣伝いたします。



終わってからは、都内某所で北東北女飲み会(笑)。
若の里断髪式で出会ったMちゃんと、初めましての青森出身のA子さん!
会って早速、「んだば、訛っていぃ?」から始まり、東北弁丸出し飲み会に(笑)。
むちゃくちゃ面白かったです。
A子さん、お話していてとっても気持ちのいい方でした♪
今回、花巻出身のTさんが休場だったので、またみんなで会いたいです。

お相撲も、最高!!!

今日はこれからお相撲をテレビ観戦します。