少々、今さらジローの話題ですが…。
8月31日、大阪心斎橋そごうが閉店しました。
ここの(確か)14Fに、そごう劇場という劇場(というよりホール)がありました。
実は、2回、お世話になりました。
私がメインで音響をやってきた劇団(考えるところあって今年は断りましたが)、
T京SレソンDラックスという劇団で、 2回とも使わせていただきました。
『Aいあい傘』という作品と、『Y』という作品の公演のときです。
Aいあい傘のときは、本格的な芝居の公演が初めてということで、
そごう劇場のみなさんも、これが成功したら…という思いがあったようで、
CさんNさん中心に、百貨店部門にかけあって、ものすごく協力して
くださいました。
正直言いますと、百貨店内のホールを、劇場として使用するには、
かなりムリがあります。
…っていうか、百貨店ならではの、多すぎるあの制約の中では、
『劇』ならできるかもしれませんが、ちゃんとした『芝居』はできません。
制約・もろもろ、詳しくは書きませんけど。
本格的な芝居をやったことがないっていうのも、うなづけました。
やったことがないんではなく、やれなかったんだと思います。
普通の劇団なら、使いたくないはずですから。
劇場のつくりも、全く、芝居仕様にはできていません。
完全に、発表会や、リサイタルや、講演会仕様。
そんなだったんで、実際劇場に入るまでは、この劇場を使うことに、
スタッフからはかなり文句も出ましたし、私も言ってました。
劇場さんと、電話でいろいろ打ち合わせをしなければいけなかった
舞監のSっちゃんは、かなり大変だったと記憶しています。
でも、ちゃんと話を聞いてくれて、実際劇場に入ってからの現実も見て、
状況を理解してくれて、俺が責任を取るからまかせとけ!くらいの勢いで、
ものすごく協力してくれたんです(涙)。
Sっちゃんが大阪にいたことがあるっていうのも大きかったと思います。
みんな、本当に熱い人たちでした。
結局ね、知識や技術じゃないんですわ。
人なんですわ。
またここで、この人たちとやりたい!って思いましたもん。
人に惚れた大阪。
そごう劇場付きのテクニカル系のスタッフの方々も、本当にみんないい方で、
一気に大阪LOVEに☆
みなさんが東京にいたら、時々飲みたかったなぁ…なんて思ったりして。
初の大阪のとき、東京もんがお客さんに受け入れてもらえるか、
本当に不安で仕方なくて。
やっぱり大阪って言ったら、舞台を見慣れてるっていう意識があったし、
東京もんに、敵対心を持たれるんじゃないか的な先入観もありまして…。
でも、千秋楽、お客さまにスタンディングオベーション、いただいたんです。
あの鬼以上と言われる作・演出・主演・主宰のTが、舞台上で泣きました。
(多分、演出家としては、日本一恐ろしい男だと思います…。)
もちろん、お客様には見えないところで、私も涙。
その2年後、『Y』でまたお世話になりました。
CさんもNさんも私を覚えててくれて、すごく嬉しかったです。
Nさんとは抱き合っちゃいました(笑)。
女なんだけど男前で、カッコいいんですわ、気持ちいいんですわ、Nさん。
劇場付きスタッフの方も、相変わらずとてもいい人たちで、
やっぱいいなぁ、大阪と。
私の携帯には、そごう劇場の電話番号が登録されています。
もう使うことはないですが、消去しません。
だって、大阪だいすき☆になるキッカケを作ってくれた場所だから。
熱い人たちがいた場所だから。
またいつかCさんNさんと一緒に仕事ができますように☆
風邪っぴきしながら、感慨にふけったりもしていたのでした。