『恋文』

Every Little Thingの
私の大好きな曲である。

その歌の歌詞にこんなフレーズがある。


『たとえば
君が僕のためを想って
ついた嘘なら、
僕にとってそれは本当』

私にとって、
衝撃的な歌詞であった。


嘘は、
ついてはいけない。


と子供の頃から
刷り込まれている。


嘘を付くというのは、
その嘘が相手に関係のないことでも、
何とな~く
後味が悪いものである。


それなのに、


相手の為を想っての嘘
であればオッケー!!
何故なら
相手にとっては本当だからね。


と歌っているのだ。


確かに
相手にとってみれば、
私が口に出した事が事実(本当)として受け入れられる。



小学生の3年の時であった。

『イジメ』を題材に、作文を書きなさいという宿題が出された。

書いていて興に乗った私は、自分を主人公に可哀想な物語を書いた。


それを担任の先生が、
本当にのことだと思い、涙ながらにクラスの前で読み上げた。

名前を伏せてくれたのが、粋な計らいであった。


しばらくの間は、
私を見る先生の目が
異様な優しさで包まれていた。


言うに言えず、
バツの悪い思いをしたのを覚えている。



今では教頭先生になってると噂で聞きいた。


大野先生、
ごめんなさい。

あれ、創作(嘘)です。


相手のことを想っての嘘。
そんな優しい嘘が付ける日が来るのであろうか。