拒食の頃、心を失いました。
楽しいとか、可笑しいとか、辛いとか、悲しいとか、そんなことをほとんど感じず日々を過ごしていました。
どんどん表情を失っていた気がします。
ただ、生きて“いる”だけ…
拒食から立ち上がるなか、少しずつ心が戻ってきたとき。
自分の失ったもののあまりの重さに胸を鷲掴みにされたような思いでした。
心を失いながら生きていた時間、私はなんて勿体無いことをしてしまったんだろう。
もっと楽しめた、笑えた、涙できたはずだったのに…
取り戻すには相当の時間と勇気が必要でした。
失敗もたくさん。
でも、心を取り戻す中で、以前にはなかった新しい心を手に入れることも出来ました。
すべてがだめだったわけではなく。
そもそも、だめとか良いとかなんて、初めから存在しないのかもしれません。
自分の人生、変えるのも変えないのも、最終判断は自分。
でも、一つだけ。
長引かせれば長引かせるほど、その時間に失われていくものがある。
気づいたときに、それがもう戻らないことに後悔します。
いつか、は必ずやってきます。
けれど、それは本当の意味での決断を下した人間にのみ、です。