昨日の写真。
木は突然の寒さについていけなかったのかな…紅葉残る雪景色です。
私、寒さは苦手です。特に、摂食障害になってからは酷いものでした。春先や秋口にちょっと冷え込むのも、ひたすら鬱々としてしまったものです。時の流れが気持ちを塞ぐことが多々ありました。
ただ、いつからでしょうか、四季折々の自然の移り変わりが愛おしくなるようになったのです。
私がどんなに立ち止まっても、季節は巡り、世界は廻っていく。
私なんか居なくても、今日と変わらず明日はやってくるのです。
もしかしたら、だからこそ私はその流れに置いて行かれまいと必死になっていたのかもしれない。
いてもいなくても変わらない、そんな無常観に抗うために。
去年の冬のことです。その日もやはり雪がつもっておりました。私は一人、木々が立ち並ぶ公園の中を抜けるべく歩いていました。寒くて体はがちがち、思わず下を向きながら。
そんな中、ふと顔をあげてみると、私の目には葉の落ちた木々に雪が積もり、それを街灯が仄かに照らし出す光景が飛び込んできたのです。
それまで、木々は花が咲いていたり、紅葉していたりするのが美しいと感じておりました。
しかしその日私は何かひどく心を打たれ、思わず涙ぐんでしまっていました。
時の流れに逆らうことは出来まい、なれば、共に歩むのみ。流れを受け入れて見えてくるものの存在を、私は自然の中から見つけられたのです。
街を歩けば、夜も騒がしい現代社会。空を仰ぐ間も無く、ただ忙しなく一日を終える現代社会。
私達に足りないのは、その中に少しだけゆとりを見出す事なのかもしれません。
手を加えぬ美しさが、木々や草花や星々や季節の移り変わりには残っています。
焦っても慌てても上手く行かぬ時は、少しだけ、あるがままの世界に身を委ねるのも解決の一歩なのでしょうね。
花は盛りに、月はくまなきのみを見るものかは 徒然草より
