捨てて後悔したものは? ブログネタ:捨てて後悔したものは? 参加中
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『川崎君へ


旅に出ます。

この旅で色んな贅肉をそぎ落として

帰ってくるつもりです。

それまで阿波踊りの方、頑張ってく

下さい。

当方、四国を巡るつもりです。

では、帰京のときまで。


             菅直人』


マイナス8万点前首相は川崎麻世

にこの様な文面のメールを送った。

マイナス8万点前首相としては

今まで散々マスコミに浴びせられ

つづけた批判や非難の数々を

こそげ落す、そんなつもりで旅に

出た。

しかし川崎麻世にはその真意は

伝わらなかったらしい。

『何やってるんだか、菅さんも

せっかく『阿波踊り無礼講倶楽部』

が発足したというのに・・・・・・・・』

と彼は不平をもらした。


その麻世の言い分も強ち無理の

あるものとは言い切れないところ

はあった。

何といっても『阿波踊り無礼講

倶楽部』という名を考え出した

のは菅マイナス8万点前首相自身

だったのだ。

前首相自身、東京で阿波踊りの

教えを三田村邦彦から請いながら

無の境地に近づきつつ、そして

自身の再生に励もうと考えていた

はずだった。

それが急遽、突然四国へと旅立った

マイナス8万点前首相なのだ。


麻世は三田村との飲み会で早速

マイナス8万点前首相からのメール

の文面を彼の目の前に突きつけた。

『見てくださいよ、三田村さん、

菅さん、四国に行っちゃいましたよ

俺達を残して・・・・・・・・・・・』

その文面を見た、三田村はやや

憤慨気味の麻世とその反応は

違った。

『菅さん、四国に行っちゃったんだね

羨ましいな、菅さんも心機一転の意味

で旅に出たのかな、ボクも四国行きたい

よな』

などと憤慨気味の麻世とは違い、この

旅立ちには好意的なところを見せた。

こんな見解の相違から、しばらく2人は

沈黙を保ちつつ、グラスを傾けた。


その彼らが集まったのは麻世が頻繁

に訪れる居酒屋風の店で個室が

宛がわれたのだが、いつもマイナス

8万点前首相が用意するいきつけの

料亭、その広さとは比べようもなかった。

それでもしばらくすると三田村は

『川崎くん、それじゃあ、菅さんの前途

と旅の安全を祈って、踊ろうか?』

と突然、そんな突拍子もないことを

言い出した。

まだ酔ってもいないというのに、と麻世

は思ったが、しかし酔っていようが

いまいが、すぐに無我の境地で踊り

へと入り込んでいけるからこそ、三田村

は阿波オドラーなのだ。

川崎麻世はそんな境地に達するのは

まだまだ先のことになりそうだった。

居酒屋の狭い個室、しかも音楽もなく

踊れる三田村邦彦。

彼は東京から仲間であり、人生の先輩

でもある菅マイナス8万点直人前首相

のために、その新たな旅立ちを祝福

するように踊った。

川崎麻世はぎこちなく、そんな三田村の

阿波踊りに合わせるのだった。


丁度その頃、四国で新たにお遍路に

旅立った菅マイナス8万点前首相は

眠れぬ夜を迎えていた。

体は疲れているはずなのだが、何度も

寝返りを打ち続けるマイナス8万点

前首相。


しかし正直なところ彼にはまだ権力への

執着があり、首相の座を明け渡した

ことへの後悔があることは確かだった。

そんな彼が権力への執着を消し去り

無我の境地に達する。

そんなことがそのお遍路の途上で可能

なのか?


マイナス8万点前首相の旅はまだ始まった

ばかりだった。