僕はよく国際空港に来る。かなりの頻度だと思う。
でも、いつも飛行機に乗るわけではない。ゲートへと送り出したり、ゲートで出迎えたりするだけの事が殆どだ。
ゲートへと送り出した際は、かならずテラスに出て、シップと東京の景色を少しだけ眺める。沢山の機材が次々とふわり空にあがっていく風景には、なんとも不思議な感覚を覚える。
大体の場合、その後は一人空港でブランチをとる。食事をしながら、これから彼女が向かっていく先に思いを馳せる。
太平洋、大西洋、北米、南米、アジア、ヨーロッパ、、、
僕の恋人はいつも世界中の何処かの空を飛んでいる。
ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、パリ、アムステルダム、バンコク、サイゴン、台北、上海、シドニー、、、
僕の恋人はいつも世界中の何処かの都市の、何処かのホテルで眠っている。
たいする僕はいつだって東京にいる。滅多にこの街を出る事がない。
いつだって ここで彼女の帰りを待っている
