二次創作ショートストーリーです
#226でツイートを載せて
少し書きましたが
原作の設定からは色々と
かけ離れてますので予め
ご了承していただいた上で
楽しんでもらえたら幸いです

彼女が私の肩を抱き寄せる…
(あっ…)
彼女の吐息が首筋にかかる…
(んっ…)
私は声が漏れないように
必死に耐える…
彼女の柔らかな唇が触れる…
首筋に…頬に…
(んんっ…!?)
そして耳たぶを甘噛みしながら囁く…
「続きはまた今度…ね♪」
ピピピピピピピピ…
アラームの音で目覚める
(夢か…なんて夢見てるのよ…私は…)
はぁ…
思わず溜め息が零れる…
鍵…閉め忘れたっけ?
少しだけ開いていた窓から
風が吹き込みカーテンを揺らす
「あっ…」
風に乗って一片の花びらが舞い込む
季節は春
桜が満開を迎えようとしていた…
「善子ちゃん♪おはヨーソロー!」
「おはよ」
「ん~?善子ちゃん
ちょっと顔が赤いけど大丈夫?」
そう言いながら曜は私の額に
自分の額を近付けようとする
「なっ!?何すんのよっ!?」
「何って…お熱、測ろうと思って…」
「そ、そんなのでキチンと
測れるわけないでしょ!?
別に熱はないから大丈夫よ!」
「そう?それなら良いけど…
あっ!バス来たよー!」
曜にとってはホントに何でもない
日常的な行動だったのだろう
私が今朝の夢のせいで
変に意識しすぎてるだけだろうか…
(善子ちゃんは、ああ言ってるけど
やっぱり少し様子がおかしい気がする…
よーし!ここは曜ちゃんが
元気付けてあげヨーソロー!)
(なんか気合い入ってる!?
絶対なにか勘違いしてるわ…
ああ、もう!あんな夢を見てなければ
いつも通り接してたはずなのに…うぅ)
私は逃げるようにして早足で
バスに乗り込む
2人が乗り込むと程なくして
バスが発車する
余裕を持って
バスに乗るようにしてるからか
通勤ラッシュ時間には重ならず
座席は思ったより空いている
私は窓際の席に座り
曜から目を逸らすように
窓の外の風景をボーッと眺める
曜は色々と話し掛けてくるが
私は生返事で応対する
曜には悪いけど私の頭の中は
今朝の夢を見てから彼女のことで
いっぱいになっている…
はいはい…あっそう…
そんな素っ気ない返事ばかりの
私に話し掛けるのを諦めたのか
次第に曜が黙っていく…
ゴメンね…心の中で謝り
落ち着いたらキチンと謝ろうと
思っていた時だった
ピトッ…
「ひゃあんっ!?」
「えへへ~ビックリした?」
ドッキリ大成功といった感じで
曜が満面の笑みを浮かべている
手に持ったスポーツドリンクの
ペットボトルを私の首筋に
引っ付けてきたのだ
「っ~!?」
「だって善子ちゃんが全然
相手してくれないから
ちょっと驚かそうかな~って
ゴメン!ビックリしたよね?」
いや悪いのは完全に
素っ気ない態度を取っていた
私のほうだ
「だ、大丈夫よ…その…
私のほうこそゴメン…今朝は
少し変な夢を見て…それで
ちょっとボーッとしちゃって…」
話すと絶対に曜は興味津々だろう
そう思って話すつもりは無かったのに
結局、流れで話してしまった…
やってしまった…
案の定、曜は目を輝かせている
「うわー!気になる!気になるー!」
「えっ…あっ…いや…その…
内容は全然覚えてないのよ!うん!」
あんな夢の内容を話せるわけがない!
さすがに夢の内容に関しては
何とか、はぐらかさないと!
「え~そうなんだ~残念だなぁ
でも夢って覚えてること少ないよね」
「そうそう自分の見たい夢が
見られるわけじゃないしね!」
うん、このまま他愛ない
話題に変えていこう
夢のことは一旦忘れて
何でもない世間話に花を咲かせる
「それでね千歌ちゃんがね!」
「もうホントに何してんのよ
ち~すけったら…」
この時、私はまだ知らなかった…
夢で見た彼女がこの地に
戻ってきていること…
私が視線を外した窓の向こう…
穏やかに揺れる波打ち際に
彼女が佇んでいたこと…
「ふふっ…東京と違って、やっぱり
こっちは良い音が溢れているわね♪
よっちゃんも良い声(おと)を
出してくれるかなぁ?楽しみだなぁ♪」