涙目になりながら「朝木市議万引き事件・転落死事件 まとめWiki
」を作成しているP2Cです。


 さて、P2Cは、現在、せと弘幸blog『日本よ何処へ』 に次の記事:

(1)11月15日に広島で行われた維新政党・新風の党大会の報告

(2)宇留嶋氏に出したメール、及びその返事

(3)故朝木明代の万引きが冤罪であると記事の続き

が、何時出るのかが気になっています。しかし、「第三回 政治と宗教を考えるシンポジウム 」以来、故朝木明代市議関連のエントリーは出てきません。先日の「偽うんこ」事件以来、瀬戸センセーの立場は一層に厳しくなっていると思いますので、同情もしますが、ぼちぼち、上の3つの記事も書いて頂きたいものです。


 といいながら、故朝木明代市議関連の事件の流れがゆったりとしてきたことは、実は、P2C的にはむしろ歓迎です。P2Cは、妻も子供もいる勤め人なので、そんなにほいほいとリアルタイムで事件を追っていけないのです。2ちゃんねるシベリア板で頑張っていたときは、相当無理をしていたことをここに正直に告白します。


 本題に入ります。

 このブログは、本来、瀬戸センセーの行動を分析することを目的としていたはずですが、段々、違う方向に進みつつあります。何の因果か宇留嶋瑞郎著『民主主義汚染』と、乙骨正生著『怪死』と、矢野穂積・朝木直子共著『東村山の闇』とを詳細に読む羽目になってしまいました。


 さて、先日の警察と検察の関係(6)(7) のエントリーでは、乙骨正生著『怪死』が信用を置ける文献でない、と解釈できるようなことを書いてしまいました。しかしながら、改めて読んでみると、万引き事件と転落死事件とに関する事項であり、且つ、矢野穂積市議が情報のソースでない部分については、結構、信頼を置ける著書であることが分かったのです。しかも、矢野穂積市議がソースである部分は、それが理解できるように書いています。『怪死』には、万引き事件や転落死事件に直接関係ないこと(創価学会に対する批判)が一杯書いてありますが、それは無視すればいいだけです。


 私の読んだ範囲では、乙骨正生著『怪死』は事実の「解釈」や「評価」が警察と異なるだけで、裁判の判決と明らかに相違することは、ほとんど見受けられませんでした。重大な齟齬は、次の1点だけでした:

  『怪死』によれば、ハンバーガー店の店長と「管理人」との間で「救急車を呼びますか」という会話が行われており、店長が故朝木明代氏に「救急車を呼びますか」と問いかけた事実はない。

 これは、乙骨氏の取材の結果らしいです。これをどのように解釈するかは各人によるでしょう。ところで乙骨先生、「管理人」って誰ですか?。


 P2Cとして興味深いのは、乙骨正生著『怪死』の出版時期です。『怪死』のあとがきには、1996年4月17日の日付が打たれています。そして、『怪死』の第1刷の発行日は、5月20日です。注目すべきことは2つあります。


 まず、この時期には、まだ、検察による捜査結果は出ていないことです。検察の最終発表は、転落死事件から1年半以上たった1997年4月14日です。


 次に、乙骨正生著『怪死』の出版が、矢野市議らが信田検事が創価学会員であることを知った「直後」であることです。「直後」というところを強調したいと思います。信田検事が創価学会員であることをスクープする週刊新潮は、1996年4月26日号です。もちろん、実際には、発行の日付のちょっと前に発売されるわけですから、『怪死』のあとがきを作成する前に乙骨氏が信田検事が創価学会員である事実を知っていたことは確実です。実際、『怪死』には、担当検事の信田検事、及び東京地検八王子支部の支部長の吉村検事が創価学会員であることが記載されています。


 しかしながら、脱稿は上記の事実を知った直後であり、おそらく、『怪死』全般に渡って記載を見直す時間はなかったのでしょう。まず、『怪死』のあとがきには『怪死』の脱稿が予定よりも大幅に遅れていたことが記載されています。加えて、信田検事や吉村検事については、『怪死』の最後の方の章でちょっと取り上げただけであり、事件の経過を示す主要な記載には、信田検事や吉村検事の名前は一切出てきません。更に、信田検事や吉村検事が、創価学会員であるから不当な捜査をした、とまでは書いていません(まだ、捜査の結果が出てませんので)。一応、「検察への疑惑」とは書いてあるのですが、記載としては何とも歯切れが悪いのです。


 これらのことから、P2Cは、『怪死』は、転落死事件が発生した後、矢野市議らが信田検事が創価学会員であることを知る前までの矢野穂積市議・朝木直子市議の考えを知る上で、絶好の著書であると考えています。即ち、「信田検事らによる不当な捜査」という主張をし始める前の矢野市議らの主張を、『怪死』を読むことによって知ることができます。『怪死』と『東村山の闇』との比較は、面白い題材になると思いますよ。多分。


 というわけで、P2C内の『怪死』の位置づけは、かなり格上げです。P2Cとしては、宇留嶋瑞郎著『民主主義汚染』で分からないところを、乙骨正生著『怪死』で補うという読み方がお勧めです。残念ですが、矢野穂積・朝木直子共著『東村山の闇』は、事実に基づいたフィクションの扱いです(ただし、矢野氏らの主張を把握するための重要資料であることには変わりありません)。現状でP2Cが考えるソースの信頼度は、次のとおりです。


 裁判の判決文>宇留嶋瑞郎著『民主主義汚染』>>乙骨正生著『怪死』>>(高い壁)>>>矢野穂積・朝木直子共著『東村山の闇』


 矢野先生、反論があれば、是非コメント欄にどうぞ。あ、月影兵庫氏でもいいですよ。