私が初舞台にたったのは2歳だか3歳だし、その時の記憶は今でもはっきりあるし、そのお陰というかそのせいというか、自分はステージを観る側ではなくステージに立つ側の人間だと当然のように思ってある程度勉強もしました(大人になっていろいろな自分の勘違いを思い知らされるのですが(笑))。
そういう観点で振り返ってみると、人前に立つのが当たり前と思って来たような人生だったとふと思う。
改めて自覚した私のこの性格。
それに気付いたとき、まめだってそうなるに違いないと信じて疑わなかった。
私の子だもの。
引っ込み思案になる訳がない。
顔にアザがあろうがなかろうが。
最初は英語教室のクリスマスのステージ。
まめはひとりで踊りまくる(笑)
翌年も同様。
一昨年、舞台で女優デビュー(笑)
400人収容ホールで、お芝居出来ました。
去年のGWには、都内のイベントで歌いました。2ステージ。
そして、去年の夏は2000人収容の大ホールでのバレエ発表会。
舞台に立つことに関しては、ステージが大きくても気弱になるタイプではないのでそんなに心配はしていなかったものの、間違えないで踊れるのか、他の子たちに迷惑をかけないかどうか、それが心配で。
最年少、3歳。
しかも、2曲。
先生から「3歳で2曲踊るのはまめだけです。」と言われ、「これは...私がやらねば...」と奮い起つ。
まめの通うバレエクラスでは、親は普段の稽古風景を見ることは出来ません。
どんなに小さくても、着替えも全部自分でやります。
お姉さんやお兄さんの姿を見て学び、自分でやる。
いまだに、教室から一番最後に出てくるのはまめですが。
アシスタントの先生に「まめ、まだお着替えが終わらないのでもう少しお待ちください。」と言われ、私はひたすら待ちます。
先に出てくるお姉さんたち全員から「まめちゃん、まだ着替えてなかったよー。」とか「まめちゃん、お着替えの途中でボール(バランスボール)やってたから今日も遅いよー。」と教えていただくという(笑)。
話がそれましたが、とにかく厳しく厳しく強い愛と強い信念を持って教育してくださる先生と出逢え、「この先生だ!」と私も確信し、お任せしています。
3歳だろうが、2曲踊らせます。
完全に私のステージママのスイッチがオンしました。
ステージママと言っても、「将来、まめにバレエを極めさせたい!」とかではなく。
上下関係や挨拶やお行儀をちゃんとするのは勿論、踊るためには地道な努力が必要なので、目標に向かって辛い練習から逃げない精神力(私にはこれがない)、舞台に立つことで自分自身が持たなければならない責任感(私にはこれもなかった)や、他者と踊ることによって養われる協調性(これもないかも。私、全滅?!)...どうやら、私自身ではまめに教えてやれないこと...すなわち「人間力」というものをバレエから学んでほしいのです。
「発表会に出るからには絶対に間違えないこと」
まずは、そのためにひたすら稽古をしました。
スタジオを借りて。
「違う!最初からやり直し!」
間違えた箇所が踊りの後半だとしても、最初から。
出来るまで、最初からやり直し。
私のあまりの厳しさに、まめは絶対に泣きます。
「泣かない!泣いたら忘れる!!」
↑鬼母です。
必死に涙をこらえて、ついて来ます。
泣いて、これ以上怒られたくないと本気で思い、集中するとそこからは間違えません。
出来たら、とにかく褒めます。
まめが、ママにどれだけ怒られたって、逃げないで、自分でちゃんと努力をしたから、出来るようになったんだ、と褒めます。
嬉しさと安心で、まめはまたちょっと泣きますが。
私はまめに、なぜここまで厳しく練習するのかを伝えます。
まだ4歳(夏の発表会の時は3歳)だけれど、「自分の力で出来るようになった」という自信を持ったまめは、私の言った意味をちゃんと理解します。
地道なコツコツの積み重ね。
バレエだけではなく、子育ても。
夏の発表会も、リハーサルも本番当日も、保護者は子供と一緒に居ません。
ホールの集合場所に送ったら、そこからはバレエ団にお任せして、本番を客席で見て、終演後にお迎え。
午前中から夜まで、ひとりの舞台人として過ごすのです。
本番を見て、私は感動して泣くかと思いきや、間違えませんように、転けませんようにと祈る気持ちだったので、ウルッともせず(笑)
産後のあの苦しかった日々を思い出し、「こんなに元気に大きくなったのね...」と泣くところのはずなのに。
「あー、よかったよかった、間違えずに無事踊れた。何食べる?」
くらいのもんでした(笑)
(サマースクールと、バレエの稽古の送り迎え、仕事が全て同時進行で、もうバテそうだったのもある。)
長々と書いておりますが、まだ続きますよ。
そして、やって来ました、本日、冬の発表会。
年始に、保護者に1年の成長を見てもらうおさらい会があります。
私、それ知らなくて。
実家に帰る飛行機のチケット取っちゃってて。
稽古おさめしてからの日程に飛行機のチケットが変更出来なくて。
結果、急遽実家に早く帰らなければならなくなり、早い日程に変更しちゃったもんだから、年末年始の稽古に全然出られない。
こうなると、私が稽古するしかなく。
実家で猛練習。
スタジオがないから、実家の前の公園で稽古(笑)
ただでさえ静かな田舎なのに、私の「違う!最初からやり直し!!」の声が響く。
児童公園で踊る親子...。
シュール過ぎる絵面です。
隣で踊る子と、まめと、振り付けが違う部分があるのでとにかくそこを叩き込まなければならず私が隣の子の振りを踊りながら横で怒るわけです。
いつものように今回もベソかきながら「...まめちゃん...バレエ...辞める...」と私に言いました。
「辞めるなら発表会終わってからにしてください。もう出るって決めたんだから今は辞められません。だから、ちゃんと覚えて踊ってください。」と私に言われ、覚悟を決めてついてきました。
そのあとすぐ覚えました。
完璧に覚えられたあと、ふたりで芝の上で転がるくらい喜び、その日から来客がある度にその人の前で踊ってみせる程(笑)
私もまめも、練習出来ることはやりきって東京に戻りました。
稽古はじめが、本番前日のリハーサルからとなってしまいましたが、先生に「まめ、ちゃんと練習して覚えて来たね!いいよー!」と褒めまくっていただき、最高の出来だったのですが...なんと、立ち位置と振り付けの変更が!
前日に...!
もう、完璧に仕上がっちゃってるのに...!
小学校受験の年長のお姉さんたち数名が出演出来ないことになったようで、叩き込んだ振り付けを数ヶ所変更することになりました。
4歳のまめにはかなりテンパる内容です。
前日の夜と当日の朝、また特訓です。
「泣かない!泣いたら忘れる!!」まさか、前日と当日にもこのセリフを言うことになるとは...。
でも...。
まめ、本番、完璧に踊りました!
立ち位置、変更した振り、隣の子との距離感、完っっ璧でした!
感動というかね、我が子ながら感心しましたね。
ちゃんと自覚を持ってやってるんだなと。
4歳なりの責任感があるんだなと。
まめ自らが「どうしてもやりたい」と言って始めた訳ではないバレエです。
お友達と遊びたいから「バレエ行きたくない」と毎回言います。
私の厳しさに「もう辞める」と泣きます。
実際、私も「なんで私がわざわざここまで厳しくする必要があるのか?」と自問自答もします。
でも、まめの、やり遂げたあとの清々しく、誇りを持った表情をみると、やらせてる意味はあるなと感じます。
本番が終わったあとはもう舞台人の顔をしてるんですよね。
舞台のエネルギーって、やっぱり凄いです。
本番前日、お姉さんたちのリハーサルを最後まで見学しました。
先生に「まめ、お姉さんたちの真似して踊っていいんだよ。真似するところから始まるんだからね。」と言われ、高校生のお姉さんが踊るバリエーションの真似をして優雅に踊っていましたが、リハーサル中のお姉さんがまめを見て笑ってしまって邪魔してしまうので今回は遠慮させました(笑)
いつかエスメラルダのバリエーションを踊りたいそうです。
初めて目標が出来ました!!!
バレエも、マイケル・ジャクソンも、ガガ様も大好きな4歳です。
さぁ!
明日から新学期!!!
早くお友達に会いたいまめは、新学期が楽しみなようで、それも何よりです。
あー、長々と書いてしまいました。
最後まで読んでいただき、有難うございました。
私は...。
まめに会いたくて会いたくて、やって来たパパのいびきで寝られません。
部屋違うのにだよ!
明日、起きられるかなぁ...。
発表会の写真はSNSに載せられないので、大好きなマイケル・ジャクソンシルエットのまめを↓

体操も頑張ってます。

